今後、due diligence を行い、関係部門の承認を得て、来年3月までに確定させる。
Oil-to-Chemicals 部門は石油精製と石油化学と燃料のマーケティングの事業で、西海岸GujaratのJamnagar refining complex (精製能力 日量124万バレル)を含む。
燃料の卸事業については、下記の通り、BPとのJV(BPが49%)とすることを決めたため、JVの51%分が対象となる。
Oil-to-Chemicals 部門の事業価値を750億ドル(債務込み)と想定し、これの20%を取得する。150億ドルの投資となり、外国企業によるインドへの投資の最大のものの一つとなる。
支払は、契約の確定時に50%、1年後に25%、2年後に25%となっている。
Aramcoは過去25年以上にわたり、Relianceに原油を供給してきた。これまでにRelianceのJamnagar 製油所向けに約20億バレルの原油を供給してきた。同製油所は世界でも最大級の精油所で、石油精製から石油化学まで一貫したもの。
今回の投資により、AramcoはJamnagar 製油所に日量50万バレルの原油を供給する。これは、Relianceが現在購入している原油の倍以上である。
原油価格の低迷で収益が落ち込む中、石油部門の多角化を目指す。Aramcoはこれまで、中国や日本、韓国、米国などの石油精製事業や備蓄施設に出資しているが、燃料や石油化学製品需要が急速に伸びているインドへの出資はさほど行っていなかった。
Saudi Aramco は2018年6月、Abu Dhabi National Oil Company (Adnoc) と共同でインド西海岸での440億ドルの精油所建設計画に共同で投資する契約に調印したと発表した。
両社はそれぞれ25%出資する。
AramcoのCEOが昨年、ガソリンや燃料の生産能力を倍増したいと述べたが、少なくともそれ以降、インドでの製油所の獲得を目指していた。
一方、Relianceは最近、テレコミュニケーションなどへの投資が嵩んでおり、昨年12月末の借入金は320億ドルに達する。現在、借入金を減らすため、携帯電話基地局から石油・ガス田まで、売却を行っている。
「2021年3月までに実質無借金にする」としている。
Relianceは別途、燃料の卸事業(1400箇所のステーションと、30以上の空港での航空燃料事業)をBPとのJV(BPが49%)にすることを決め、BPから990百万ドルを受け取ると発表した。
今回、両社の思惑が一致した。
Jamnagar精油所は西海岸Gujaratにある。
1999年に日量660千バレルでスタートした。
2008年に増設し、1,240千バレル(年産5000万トン)になった。世界最大級である。
Fluidised Catalytic Cracker (FCC)、Coker、Alkylation、Paraxylene、Polypropylene や、Refinery offgas cracker、Petcoke gasification プラントなどを持つ。
PPについては、当初の3系列77万トンに、2006年に第4系列28万トンが加わり、新製油所には100万トンのプラントを新設した。
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