ニューヨークの連邦地検、ジュリアーニ弁護士と関わりのあるビジネスマン2人を逮捕

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ニューヨーク州の連邦地検は10月10日、旧ソ連出身で米国籍を持つ南部フロリダ州の実業家、Lev Parnas (ウクライナ生まれ)と Igor Fruman (ベラルーシ生まれ)を起訴したと発表した。
10月9日にWashington Dulles International Airport
空港で片道切符で出国する直前に逮捕された。逮捕の数時間前にはジュリアーニ弁護士と食事をしていたという。

二人はトランプ大統領の弁護士ジュリアーニ氏(元NY市長)の顧客で、バイデン前副大統領がウクライナの検事総長の解任に圧力をかけたとされる問題について独自の調査を進めていたジュリアーニ 弁護士に対し、ウクライナの現元職の検察官らを紹介するなど支援していた。

起訴状や米メディアによると、2被告は2018年5月ごろ、架空のLLC Global Energy Producersの名義を使ってトランプ氏を支持する特別政治活動委員会(スーパーPAC)America First Actionに325千ドルを献金。政権側への接近を図る狙いがあったとみられる。

起訴状は、2被告と関係のあったクライナ当局者の「政治的利益」のために献金が行われたと指摘しているが、具体的な「利益」の内容には言及していない。
連邦法は選挙に関して外国人からの献金などを禁じており、新たな疑惑に発展する可能性もある。

また、2被告が共和党の Pete Sessions下院議員(当時)への献金(2万ドル)を通じて、Marie Yovanovitch元駐ウクライナ米大使の解任を政権側に働きかけていたことも判明した。
元大使はバイデン副大統領に関する調査に非協力的だったとされる。

セッションズ氏は2018年5月、ヨバノビッチ氏がトランプ氏に対して偏見を持っているとして解任を訴える書簡をポンペオ国務長官に送付。献金はその後に行われたという。
ヨバノビッチ氏は任期を残して2019年5月に召還された。

起訴状では、「大使排除の試みの少なくとも一部は、1人または複数のウクライナ政府当局者の要請で実行された」としている。

献金を機に二人は大統領と親しい関係にあることを吹聴している。

大統領は2018年5月1日にホワイトハウスでParnasと食事をしている。Parnasがツイッターに載せている。

Thank you President Trump!!! Making America great!!!! incredible dinner and even better conversation.

2018年5月にはParnasはFruman、大統領の息子の Donald Trump Jr 、America First Actionの会長の4人のBeverly Hills Hotelでの食事の写真を掲載した。

また、日付は不明だが、2人と大統領、副大統領、Giuliani弁護士の写真もある。

大統領は写真の存在を認め、「彼らを知らない。基金集めのパーティがどこかで写真を撮ったかも知れないが、誰とでも写真を撮る」と述べた。また「彼らについては知らない。多分ジュリアーニの顧客じゃないか」と述べた。

弾劾調査を指揮する下院情報特別委員会の委員長は、両被告はフロリダ州を拠点とする実業家で、「ジュリアーニ氏と協力し、トランプ氏の政敵の汚点を探すようウクライナに圧力をかけたとされる」と説明。両被告に関連文書の提出と議会証言が命じられていることを明らかにした。

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