BASFとインドの複合企業 Adani Group は、2019年1月17日、共同でアクリル酸チェーンの投資の検討を行う覚書に調印した。
BASFにとってインドでのこれまでの最大の投資となるもので、立地はGujarat州のMundra 港。2019年末にFSを完了する。
投資額は約20億ユーロで、BASFが過半を出資する。
プロパン脱水素、ブタノール、2-エチルヘキサノール、精製アクリル酸(GAA)、ブチルアクリレート及びその他の下流製品を考えており、製品は主にインド市場で建設、自動車、塗料その他の幅広いローカル企業に販売し、モディ首相の主導する "Make in India" 政策に貢献する。
BASFのcarbon neutral 成長戦略に沿い、Mundraの工場はBASFで最初のCO2-neutral な工場となる。新技術や100%再生可能エネルギー導入を考えており、BASFはJVへの参加に加え、風力・太陽光発電基地にマイナリティなパートナーとして参加することも計画している。
JV相手のAdani Groupは、Ahmedabadに本拠を置く企業で、資源(石炭採掘・販売)、物流(港湾、船舶・鉄道輸送)、エネルギー(再生可能エネルギー、石炭火力、送配電)、農業(コモディティ、食用油、食品、冷凍倉庫、穀物サイロ)、不動産、公共交通インフラ、消費者金融、防衛などを行うインド最大の統合インフラコングロマリットの一つ。
2019/1/19 BASF、インドに石化新工場
BASFとAdani Groupは10月18日、Abu Dhabi National Oil Company (ADNOC) と Borealis AG を加えた4社でMundraでの化学コンプレックス建設のFSを進める覚書を締結した。
両社の参加で当初計画のうち、プロパン脱水素の設備の規模を拡大する。
増量したプロピレンの一部はADNOC と Borealis が計画するPPコンプレックスで使用される。
両社は、両社のJVのBorouge(Abu Dhabi Polymers)との戦略的フレームワークの一部として、最初の海外での生産JVを検討している。
なお、Borougeは2018年12月、RuwaisのBorouge 3でPP第5系列の建設を着工した。完成すればBorougeのPP能力は25%増の224万トンとなる。
当初の投資額は約20億ユーロとしていたが、今回は40億米ドルとしている。各社の負担割合は明らかにされていない。
共同のFSを2020年第1四半期末までに終え、2024年の生産開始を目標としている。
Borealis は1994年にノルウエーのStatoil とフィンランドのNeste の石化事業を統合して設立されたが、1997年にNesteが、2005年にはStatoilも、持分をオーストリアのOMVとアラブ首長国連邦 Abu DhabiのIPICに売却した。
Abu Dhabi政府100%出資のInternational Petroleum Investment Company (IPIC) はMubadala Development Companyと合併し、Mubadala Investment Companyとなった。
Mubadala Investment とADNOCは2018年11月にFramework Agreement を締結、Mubadalaの石油精製と石油化学、ADNOCのダウンストリームの国際展開を共同で推進する。
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