BASF、広東省湛江市でスマートVerbund 計画を開始、Sinopec / Kuwait JV に隣接

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BASFは11月23日、 広東省湛江市でスマートVerbund 計画を正式にスタートし、最初の2つのプラントの建設を開始した。2018年7月に発表した100億ドルのプロジェクトがスタートする。

BASFは同時に、このVerbundの運営を担当する100%子会社 BASF Integrated Site (Guangdong) Co. Ltd を発足させた。

新しいVerbundは、広東省最大の島の東海島に建設する。 (下図の「東海島石化産業園区」内)

東海島では、シノペックとクウェートの石油精製・石油化学JVの中科(広東)煉化公司(後記)が既に建設中である。


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BASFは2018年7月9日ベルリンで、広東省に大規模化学コンプレックス( "Verbund")を建設する件で広東省政府との間で非拘束の覚書を締結した。Merkel 首相と訪独中の李克強首相が調印式に参列した。

第一段階には、年産100万トンのエチレンを含む。第一段階は遅くとも2026年までに完成、全体は2030年頃に完成する。投資額は100億ドルとみている。BASFが単独で事業を行う。

同社は2019年1月に広東計画の詳細を含めたFramework Agreement に調印している。

BASFは既に、江蘇省南京市のSINOPEC揚子石化に隣接し、BASF 50%/SINOPEC 50%のJVのBASF-YPC Company を持っている。

2005年5月にエチレン年産60万トンでスタートしたが、2005年に74万トンに増設している。

2018/9/19 SABIC、BASFも中国で新規エチレンセンター構想

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最初のプラントはエンジニアリングプラスチックと熱可塑性ポリウレタンで、中国南部とアジアの需要に対応する。

エンジニアリングプラスチックの能力は年産6万トンで、BASFのアジア太平洋での合計能力を29万トンに引き上げる。

今回はエチレン等については触れていない。

BASFはここで、最新鋭の技術を使ったスマート製法プロセスを採用する。自動包装、ハイテクのコントロールシステム、自動運転車などを使用する。

このVerund はBASF最大の投資で、総額100億ドルとみている。完成すれば、ドイツのLudwigshafen、ベルギーのAntwerp に次ぐ3番目に大きいVerbundとなる。 


BASF単独での投資で、新華社によると、中国の重化学産業で最初の外資単独でのプロジェクトである。

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シノペックとクウェート国営石油会社(KNPC)の石油精製プロジェクトが2006年にNDRCの承認を受けた。
シノペック広州石油化工がKNPCとのJVを設立し、
広州市南沙経済開発区で12百万トンの石油精製を行うもの。

その後、2007年12月に年産15百万トンの石油精製と100万トンのエチレン計画のFS実施が承認された。
投資額は90億ドルとされる。

2006/8/1 クウェートの中国進出 

しかしながら、南沙計画に対しては環境面から反対が相次いだ。

シノペックは2009年810日、移転先を湛江(Zhanjiang)市東海島(Donghai Island)に決めたと発表した。
投資額は90億ドルで、1500万トンの製油所、100万トンのエチレンコンプレックスを建設する。

2009/8/14 広州のシノペックとクウェートの石油精製・石油化学計画、湛江市東海島に移転

環境調査の結果、2011年3月にNDRCが建設を承認、同年11月に起工式を行い、2012年2月に事業主体の中科(広東)煉化公司:Zhongke (Guangdong) Refinery & Chemicalが設立された。

しかし、計画は遅々として進まず、2016年末になって、ようやく正式に工事を始めた。精製部門は2020年から操業開始の予定。

能力も変更され、原油処理能力は1000万トン、エチレンは80万トンに縮小された。

誘導品は以下の通り。

分解ガソリン 35万トン、HDPE 35万トン、PP 35万トン、PP (Basell) 20万トン、EVA 10万トン、EG 40万トン、エタノールアミン 5万トン、芳香族抽出 20万トン



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