JDI、いちごアセットマネジメントと最終契約

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経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)は1月31日、独立系投資顧問のいちごアセットマネジメントから最大1008億円の出資を受け入れる方向で最終契約を結んだと発表した。

JDIは3月25日に、臨時株主総会を開いて、いちごの出資受け入れを正式に決める。同26日に最初の資金を受け取る。

付記

JDIは3月13日、いちごアセットマネジメントとの間で100億円の追加の資金調達で基本合意したと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で事業環境が悪化しており、追加的な運転資金を確保する。
最大 1108億円となる。


同社は
2019年12月12日に、いちごアセットグループからの資金調達に関する基本合意書を締結した。

2018/12/19 ジャパンディスプレイ、いちごアセットグループからの資金調達に関する基本合意書締結 



今回の資本提携の概要は下記の通り。

第三者割当

1) B種優先株式(議決権有)504億円 うち252億円はエスクロー口座に速やかに入金

用途:設備投資 250億円(車載向け等のLCD新製品対応 170億円等)
   運転資金 249億円

2) C種優先株式(議決権無)504億円の新株予約権(無償)

用途:借入金返済 499億円(INCJからの借入金の期限前返済)

合計で最大 1,008億円 (1年間は転換不可、長期譲渡不可)

いちごアセットのキャロン社長がJDIの代表取締役会長に就任


これに加え、
INCJへの優先株式の割当(1,020億円)により、財務的安定性を確保する。

JDIは2019年4月12日、台中連合Suwa Investment から800億円の金融支援を受けると発表した。
この時点で筆頭株主の
INCJ(旧 産業革新機構 )は、750億円の優先株の引き受けるとしていた。


今回、INCJも既存の融資を1020億円分の優先株に切り替えるなどの金融支援を実施し、2019年9月末時点で1016億円に膨らんだJDIの債務超過状態を解消する。

同社の株主の変遷は次の通り。

当初 その後 2018/3 2019/3/1 B種優先株発行
いちご 44.26%
産業革新機構→ INCJ 70% 35.58% 26.81% 25.29% 14.10%
ソニー 10% 1.78% 1.34% 1.26% 0.70%
東芝 10%
日立 10%
日亜化学 3.52% 4.13% 2.30%
海外機関投資家計 21.12% 69.32% 38.64%
その他現行株主 62.64% 47.21%
合計 100% 100% 100% 100% 100%



今回、「当面の」資金繰りに目途をつけたが、現在の事業環境のなかで生き残りを図れるかどうかはこれからである。

JDIは、主力の白山工場を Appleと シャープへ売却する方向で交渉している。

2020/1/2 JDI、アップル / シャープ連合に工場売却交渉  

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