米FRB、政策金利引き下げ 事実上ゼロ金利導入

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米連邦準備理事会(FRB)は3月15日、今月3日に続いて再び臨時の会合を開き、新型コロナウイルスの感染拡大による経済への悪影響を抑えるため、政策金利を一気に1%引き下げ、事実上のゼロ金利政策に踏み切ることを決定した。 前月末から一気に1.50%下げた。

これにより、政策金利は0%から0.25%の範囲となる。

2018/3  1.50%~1.75%
2018/6  1.75%~2.00%
2018/9  2.00%~2.25%
2018/12  2.25%~2.50%
2019/7 2.00%~2.25%
2019/9  1.75%~2.00%
2019/10

1.50%~1.75%

2020/3/3

1.00%~1.25%

2020/3/15 0.00%~0.25%


FRBは2015年12月16日にフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を 0%~0.25% から0.25%~0.50% に引き上げることを決め、ゼロ金利から離脱したが、4年3か月ぶりに再度、ゼロ金利となった。

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トランプ大統領は3月14日のコロナ対策の記者会見で、FRBに大幅利下げを求めた。

パウエル議長の政策運営に関し「多くの悪い決定を下してきた」と批判した。マイナス金利政策を実施する日本や欧州を挙げて「競合国より金利を高くすべきではない」と指摘し、新型コロナウイルスによる景気悪化を警戒し「先回りして動くべきだ」と強調した。

そのうえで、大統領には議長を「解任する権限がある」と主張し、人事権をちらつかせて大幅利下げを再び要求した。

FRBの決定を受け、大統領は「とてもいいニュースで、アメリカにとってよいことだ。FRBにおめでとうと言いたい」と述べた。


付記

FRBの利下げ発表後の日曜の取引で、ダウ工業株平均の先物価格は急落し、前週末比で一時1000ドル超の下落となった。下落が値幅制限(5%)に達し、取引が停止した。

FRBによる利下げ自体は予想されていたこと、まだ深刻な状況でない時点でゼロ金利政策に逆戻りしたことで、今後、米景気がさらに悪化した場合、FRBがとれる政策が制約されることへの懸念が強い。

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