Lanxess、新型コロナウイルス対策で消毒液を寄付 

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Lanxessは、新型コロナウイルスによる感染症のまん延を防止するため、高い効果を発揮する消毒剤Rely+On™ Virkon™1トンを武漢および周辺の2つの市にある複数の病院に寄附した。


この消毒剤は水で希釈することで、
10万リットルの消毒液になる。2月初めに英国のサドベリー製造プラントから送られ、各病院に216日に到着した。


使用する際、希釈し、硬質表面や設備にスプレーする。これによって、表面、ドアノブ、テーブル、椅子、などの消毒対策において、病院だけではなく、公共交通機関のターミナル、空港、ショッピングモールなどの施設でも汚染のリスクを軽減できるとしている。


同社では、
「Lanxessは、中国に8カ所の製造拠点があり、1,200名の従業員を擁していることから、中国の方々に深い繋がりを感じている。Lanxessの消毒剤
Rely+On™ Virkon™使用することでウイルスまん延の防止に繋がる」と述べている。


同社によると、「Rely+On™ Virkon™はコロナウイルスを即座に不活性化する。第三者評価機関が実施した複数のテストにおいて、現在まん延しているコロナウイルス株に極めて類似性が高いウイルスを不活性化することが実証されした。これらのテスト結果から、COVID-19に対しても有効であると結論付けることができるとしている。


日本では、キョーリンメディカルサプライがこれを「ルビスタ」名で販売している。https://www.rubysta.jp/


同社では、「現時点で、新型コロナウイルスへの知見はない。なお韓国では2015年に蔓延したコロナウイルスの一種であるMERS対策に使用されたという参考情報がある」としている。


Rely+On™ はLanxessのTrademark
Virkon™ はDuPontのTrademark

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Virkon™ はDuPontで開発された。EPAにより、ウイルス等の除去に有効な製品として登録されている。


DuPontは2015年にPerformance Chemicals 事業を分離し、The Chemours Companyの名前で上場した。

2015/6/12 DuPont、Performance Chemicals 事業を分離 

Lanxessは2016年5月に、Chemoursの衛生・消毒用特殊製品事業(Virkonを含む)を買収すると発表した。同事業は、有効成分および消毒と衛生処理に使用される特殊化学品で構成されている。

  •  北米で高い売上シェアを誇る衛生・消毒用特殊製品事業の買収:
          Virkon、
    ペルオキシ硫酸カリウム(Oxone)、二酸化塩素ほか
  •  成長分野である獣医用消毒に定着した製品群


主要製品の1つである消毒剤「Virkon S」は、成長分野である獣医用消毒、および口蹄疫や鳥インフルエンザなどの主な病気に対して世界的に使用されている。

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キョーリンメディカルによると、活性機構は次の通り。

① 水溶液中で、主成分であるペルオキソ一硫酸水素カリウム(酸化剤)が、配合成分のひとつである塩化ナトリウムを酸化することで、強力な除菌活性を持つ「次亜塩素酸」を生成する。

② 次亜塩素酸とペルオキソ一硫酸水素カリウムの酸化作用により、細菌やウイルスの構成タンパク質を酸化分解することで除菌作用を示す。

③ 次亜塩素酸が有機物と反応した後に生じる塩化物イオン(Cl-)は、塩化ナトリウムとなり、新たな次亜塩素酸の供給源となる。

④ 上記の反応を繰り返す。

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