カナダのPembina Pipelineは3月18日、新型コロナ蔓延と最近の石油価格の暴落に対応し、2020年の投資額を9~11億ドル削減すると発表した。本年度の同社の投資計画は23億ドルで、ほぼ半減する。
下記の計画のうちの2020年の投資額 9~11億ドルを繰り延べする。
Peace Pipeline Phase VII, VIII and IX expansions 15.5億ドル Empress Co-generation Facility 1.2億ドル Prince Rupert Terminal Expansion 1.75億ドル プロパン脱水素~PP 計画(自社分) 27.0億ドル
これらは今のところ、2021~2023年に投資を再開する。
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カナダの大手石油製品パイプライン会社 Pembina Pipeline Corporation とクウェート国営石油子会社のPIC (Petrochemical Industries Company)は2017年5月にJV契約を締結し、50/50 出資の Canada Kuwait Petrochemical Corporation を設立した。
Pembina Pipeline Corporation は石油製品のパイプタインおよびオイルサンド・パイプラインを運営するほか、石油の 貯蔵や天然ガスの収集加工も手掛ける。
Redwater Fractionation Complex で第3精留装置を建設中で、これが完成すると、精留能力は日量20万バレルとなる。
Pembina Pipeline とPIC は2016年4月にAlberta 州でのプロパン脱水素、PP生産事業の共同FS契約を締結し、2017年5月にJV契約を締結した。
Alberta 州で生産されるプロパンの約85%が北米各地に輸出されてきたが、これを利用して地方を活性化しようというもの。PPに加工し、カナダのほか、米国や南米、アジアにも出荷する。
計画は次の通り。
原料プロパン 日量22,000バレル(Pembinaの Redwater Fractionation Complex その他から) 製品PP 年産550千トン 立地 Alberta州Sturgeon CountyにあるPembina社のRedwater Fractionation Complex 投資総額 $3.8 - $4.2 billion
2017/8/11 カナダの新石化計画(プロパン脱水素~PP製造)が進展
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