サムスン電子の李在鎔副会長は5月17日に訪中、西安メモリ工場(NAND型フラッシュメモリなど)を点検し、19日に西安で地方政府の最高責任者たちに会い、「事業・投資」と関連した協力を求め、肯定的な約束を受けた。
訪中は5月1日から開始された「韓中企業迅速通路(Fast Track)」を利用して行われた。
通常なら中国入国後に現地で14日間の隔離が必要だが、企業家などに限って韓国出国前、中国入国後にそれぞれ新型コロナウイルスの検査を受けて陰性判定が出れば、隔離が免除される。
韓国出国前に少なくとも14日間の健康監視を行い、出発72時間以内に陰性確認書の発行を受け、中国入国後もPCR検査を受けて陰性を確認する。
李副会長は韓国帰国時にもPCR検査を受け、2泊3日の中国旅行で3回、検査を受けた。
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三星電子は5月22日、「韓中企業迅速通路」を利用して、西安の半導体第2工場の増設のために必要な本社・協力会社の技術者300人をチャーター機で派遣した。
西安でバッテリー工場を運営している三星SDIの人材30人も同乗した。
起亜自動車も同日のチャーター便で江蘇省の鹽城工場に100人を派遣した。
SKイノベーションは5月21日に鹽城バッテリー工場の建設現場で働く人材120人をチャーター機で送った。
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5月12日付の日本経済新聞は、中国が日本側に「陰性」などの条件付きで入国制限緩和を打診したことがわかったと報じている。入国規制の緩和に関しては、双方の国で合意が必要となる。
現在、日本政府は、111カ国・地域(5月22日に11か国を追加後)からの入国を拒否しており、他の全ての国・地域からの入国者に対してはホテルなどで14日間の待機を要請する入国規制を行っている。
日本も184カ国・地域から入国制限を受けている。
茂木外相は5月22日、当初5月末までとしていたこれらの入国制限措置を1カ月延長する方針を発表した。
これらの入国規制の緩和に対して、日本国内での感染収束後に3段階での緩和を想定している。まず第一段階の緩和はビジネス客と研究者の往来を対象とし、第二段階が留学生らを対象とした緩和。観光客への規制緩和は第三段階となるが、「観光客を対象とする緩和は、かなり先になる」。
日本政府の入国制限1カ月延長に対し、韓国外交部は「防疫状況が安定している韓国に対して査証制限など入国制限措置が続いているのは遺憾」とし「日本政府に入国制限措置の解除を継続して促していく予定」と述べた。
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