Eli Lilly、新型コロナウイルスの抗体療法の治験を開始

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Eli Lilly は6月1日、新型コロナウイルス治療のための抗体療法について、米国の入院患者を被検者として、世界初となる第1段階の臨床試験を開始したと発表した。

カナダのバイオテクノロジー企業の AbCellera と共同で開発した。

AbCelleraは米国で新型コロナウイルス感染症から回復した患者の血液試料を入手し、米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のワクチン研究センターと共同で有望な抗体を見つけ出した。
その後、Ely Lillyが3か月でウイルスが持つスパイク状のタンパク質構造に対応した IgG1 モノクローナル抗体 LY-CoV555を開発した。

今回の臨床試験は安全性や忍容性を検証するもので、 NYU Grossman School of Medicine 附属病院とロサンゼルスの Cedars-Sinai病院などに入院している新型コロナウイルス感染症患者を対象に実施している。結果は6月下旬に判明する見通し。

同社ではその後、入院していない患者を対象に試験を行う。

臨床試験で同療法の新型コロナウイルスに対する有効性が実証されれば、今年秋までに実用化できる可能性があるとしている。

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抗体療法については、他に2件が開発中。

米Regeneron Pharmaceuticalsは2月4日、米保健福祉省の生物医学先端研究開発局(BARDA)との既存の契約を拡大し、新型コロナウイルスに対する新たな抗体医薬の開発を行うことになったと発表した。

3月17日、COVID-19の予防、または治療に用いる抗体カクテル療法の開発を速やかに開始すると発表した。
新型コロナウイルスのウイルス抗体を多数特定した。特定した抗体から2種類の有力な抗体を選定し、これを混合したカクテル抗体を4月中旬までに生産、夏の終わりまでに月20万程度の生産を目指す。

同社はまた、新型コロナ感染症の重篤患者を対象にSanofiと共同で、リウマチ治療薬のヒト型抗IL-6受容体モノクローナル抗体製剤「ケブザラ」(一般名サリルマブ)の試験を行っていることを明らかにした。

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GlaxoSmithKline は4月6日、Vir Biotechnologyに2億5,000万ドルを出資し、新型コロナウイルスによって引き起こされる肺炎を治療・予防する複数の医薬品とワクチンを共同開発すると発表した。

最も先進的なのは、Virが開発したVIR-7831およびVIR-7832という2種類の抗体を使用するアプローチで、両社は今後3~5カ月以内に第2相臨床試験を開始する。

韓国のバイオ医薬品大手のSamsung Biologicsは4月10日、 Vir Biotechnology から新型コロナウイルスの治療薬のモノクローナル抗体を受託生産する契約を結んだ。

2020/4/16 Samsung Biologics、Vir Biotechnologyの新型コロナ治療薬候補を受託生産 

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