ツイッターは6月23日、米首都ワシントンでデモ隊に対し力を行使すると警告したトランプ大統領の投稿について、「攻撃的」コンテンツを禁じる自社の規則に違反したとして、非表示にした上で警告文を追加した。
但し、「公共性があると判断した」として、「表示」マークをクリックすると読めるようにした。
「私が米国の大統領である限り、ワシントンDCに『自治区』が存在することは決してない。設置を試みる者は、厳しい力の行使を受けることになるだろう!」というもの。
このツイートは、6月22日夜にホワイトハウス近くのラファイエット広場で抗議者たちと警察当局が衝突したことを受けてのもので、ツイッター側は「悪意のある行動、具体的には、特定可能なグループに対する危害の脅威」であるとし、同社のポリシーに違反するとした。但し、公共性を認め、読みたい人には読めるようにした。
ツイッターは2020年5月26日にトランプ大統領が、カリフォルニア州で進められている郵送投票に対して「郵送投票は実質詐欺のようなものであることは明らかだ」としたのに対し、"Get the facts about mail-in ballots"(郵送投票についての事実を知って!)との注意書きを付けている。
自治区(Autonomous Zone)は最初にシアトルでつくられ、全国に広がろうとしている。大統領はワシントンDCでの設置の動きを牽制した。
5月25日にミネソタ州で白人警官が黒人男性を死なせた事件を機に抗議活動が広がり、地域によってはデモ隊と警察の衝突が起きた。
シアトルでもデモ隊と警察の小競り合いが続き、Capitol Hill 地区のシアトル警察East Precinct署が抗議活動の中心的な場所となった。
市警は6月8日、この警察署から大半の警察官を撤退させた。これを受け、抗議活動参加者たちが デモ隊と警察隊の間に置かれていたバリケードを利用し、周辺の交通を遮断。6ブロックを通行止めにし、スピーチやダンス、映画の上映などを行っている。
抗議活動を続ける市民は、「Capitol Hill」という地域の名前にちなんで、一帯を「Capitol Hill Autonomous Zone:CHAZ)」、または「Capitol Hill Organaixed Protest:CHOP」と呼んでいる。
トランプ大統領はこれに激怒し、知事(民主党)と市長をツイッターで罵っている。「町を取り戻さないなら、自分がやるぞ、これはゲームではない」とした。
付記 地元警察は7月1日、デモ隊を強制的に排除した。
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