両社は2020年4月に本件でLOIを結んでいる。Barossa and Calditaガス田の権益の12.5%は、年間約42万トンのLNGに相当する。
SantosはConocoPhillips と組んで(ConocoPhillips 主導で)豪州西部の石油ガス事業を行なってきた。
Barossa and Calditaガス田は西豪州のDarwin の北方の海上にある。
この南西海上にはBayu-Undanガス田があり、このガスはDarwinに送られ、LNGにしている。
Bayu-Undan ガス田は2022年までに終掘される。
今後、Barosssa 及びCalditaガス田が開発されると、Bayu-Undanガス田の後継ガス田となり、Darwin LNGの液化設備(約370万トン/年)、LNG輸出設備をそのまま使用できることとなる。
JERAとしては、Bayu-Undanガス田(9.2%)が終掘された後、Barossaガス田(12.5%)~ Darwin LNG(6.13%)の権益を持つことになる。
ConocoPhillips は2019年10月13日、以下の権益をSantosに13.9億ドルで売却する契約を締結したと発表した。
なお、売却分のうちのBarossa 計画が最終決定すれば、追加で75百万ドルを受け取る。現在、政府の認可待ち。
売却する事業は以下の通り。
Conoco
Phillips他株主 Barossa and Caldita Field 37.5 % Santos 25%、SK E&S 37.5% Bayu-Undan Field 56.9% Santos 11.5%、INPEX 11.4%、ENI 11.0%、JERA 9.2% Darwin LNG 56.9% Santos 11.5%、INPEX 11.4%、ENI 11.0%、JERA 6.13%、Tokyo Gas 3.07% Poseidon Field 40% Karoon Gas Athena Field 50% ExxonMobil 50.0% (Operator)
ConocoPhillipsは、このほかに、Greater Sunriseガス田に30%出資していた。他に、豪州のWoodside が33.4%、Shellが26.6%、大阪ガスが10%が出資していた。
この海域は豪州とTimor-Leste(東チモール)が争っていたが、2018年に企業を含めた交渉が開始され、決着した。
ConocoPhillipsは権益を350百万ドルでTimor-Leste 政府に譲渡し、離脱した。
更に直後にShellがTimor-Leste 政府に300百万ドルで売却した。この結果、Timor-Leste政府が56.6%、Woodside 33.4%(Operator)、大阪ガス 10% となる。
なお、ConocoPhillipsは東豪州の Coal seam gasからのLNGメーカーのAustralia Pacific LNGに37.5%出資している。他の出資者はOrigin Energy (37.5%), and Sinopec (25%) で、Originがガス田の運営、ConocoPhillipsはLNG輸出設備、LNG輸出業務を担当しているが、この出資は続ける。
これについては 2013/5/3 商船三井、中国向けLNG輸送に参加
SantosはConocoPhillipsから買収する持分の一部を売却した。
① Bayu-Undanガス田とDarwin LNGの権益の25%を2020年3月に韓国のSK E&S に390百万ドルで売却
Santosの持分は当初の11.5%が68.4%になるが、この売却で43.4%になる。
② Barossa and Caldita ガス田の持分をJERAに売却。
Santosの持分は当初の25%が62.5%になるが、この売却で50%になる。
当初 2012年 今回 ConocoPhillips 60.0 37.5 0 Santos 40.0 25.0 50.0 SK E&S - 37.5 37.5 JERA - - 12.5 合計 100 100 100
韓国のSKグループの液化天然ガス事業会社、SK E&S(旧称 SK-Enron)は2012年6月7日、Barossa and Calditaガス田の権益をConocoPhillipsと豪州Santosから取得する契約を結んだと発表した。2012/6/29 韓国のSK、豪州ガス田開発に総額5.2億ドル投資
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