AstraZenecaと英オックスフォード大学が開発を進めるワクチンを2021年前半にもアルゼンチンとメキシコで生産し、中南米地域の国に供給する。
大統領は、アルゼンチンとメキシコで生産することで地域の全ての国に迅速に供給できると述べた。
アルゼンチンのコングロマリット INSUD Groupのバイオ子会社mAbxienceがAstraZenecaと結んだ契約では、技術の移転を受け、まず1億5千万回分のワクチンを生産、ブラジルを除く全ラテンアメリカ諸国に供給する。
AstraZenecaはメキシコの億万長者Carlos Slim の財団ともワクチン生産について契約を結んだ。資金拠出に関するものと見られ、財団のスポークスマンは「多額の金が計画に投じられる」と述べた。
メキシコ外相はツイッターで、両国の大統領が本件を推進したと述べた。ワクチン生産量は2億5千万回分に増える可能性を示唆した。
ブラジルが供給先から除外されたのは、ブラジルが既に独自にワクチンを確保しているため。
ブラジルは6月27日、AstraZenecaとオックスフォード大学が開発中の新型コロナウイルスワクチンの供給を受けると発表した。
12月から供給を受け、臨床試験で有効性が確認できれば、1億回分のワクチンを確保できるという。
輸入に加え、技術提供を受けてブラジル国内での製造も目指す。
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AstraZenecaは6月に、日本政府との間で新型コロナウイルスワクチンの日本への導入に向けた具体的な協議を進めることに合意した。
厚生労働相は8月7日、AstraZenecaから日本国内向けに1億2千万回分の供給を受けることで基本合意したと発表した。開発が成功すれば、来年1~3月にまず3千万回分が供給される。接種回数はまだ決まっていないが、1回か2回とみられる。(WHO資料では1回接種で、その場合、1億2千万人分となる。)
ワクチンは原液を輸入するほか、国内メーカーに原液の製造を委託し、国内で供給するという。
2020/6/27 政府、新型コロナワクチン供給でAstraZenecaと協議
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