Saudi Aramco、上半期大幅減益、高額配当は維持

| コメント(0)

Saudi Aramco は8月10日、第2四半期の決算を発表した。

原油価格下落を受け、大幅減益となった。

(百万米ドル) 2019 2020 前年対比
1Q 2Q 上期計 1Q 2Q 上期計 1Q 2Q 上期計
Revenue 71,812 76,483 148,295 60,151 32,862 93,013 -11,661 -43,621 -55,282
Operating Income 44,432 48,335 92,767 34,596 14,157 48,753 -9,836 -34,178 -44,014
株主帰属損益 22,194 24,744 46,938 16,942 6,765 23,707 -5,252 -17,979 -23,231

まず、売上高は第1四半期が前年同期比で16%減であったのに対し、第2四半期では57%の大幅減となった。これは原油価格の値下がりによる。

Aramcoの販売価格ではないが、参考として手元にあるWTI価格で見ると下記の通りである。ほぼ売上減に対応している。

WTI原油 平均価格 ($/bbl)

1Q 2Q 上期
2019 54.88 60.06 57.47
2020 46.07 27.89 36.98
増減 -16% -54%

2020/6/30の終値は39.27$であった。

株主帰属損益は、1Qの169億ドルから68億ドルになり、上期合計で237億ドルにとどまり、前年同期から半減した。

同社は年間予想を発表していないが、仮に原油価格が第1四半期並みにまで上がり、利益もそれ並みになったとしても年間利益は400億ドル前後である。

それに対し、Saudi Aramcoは年間配当を750億ドル支払うとしている。繰越利益からの配当支払いとなる。

第1四半期、第2四半期に各187.5億ドルを払っており、下期も同様とする。

Saudi Aramco は2019年12月11日、国内証券取引所タダウルに株式を公開した。

2019/12/6 アラムコIPO、史上最大の2.7兆円調達

上場時の目論見書で本年度に750億ドルの配当を約束している。

過去の実績は下記の通り。

2017 2018 2019
税引後利益 759億ドル 1,111億ドル 882億ドル
配当額 500億ドル 580億ドル 732億ドル

2019年の配当には、上期にサウジ政府に支払った特別支払い金200億ドルを含んでいる。

2020/3/18 Saudi Aramco、2019年度決算を発表、減収・減益だが増配

コメントする

月別 アーカイブ