米議会予算局(CBO)は9月2日、今後10年間の財政見通しを改定し、2020会計年度(2019年10月~2020年9月)の財政赤字が前年度比3倍の3.3兆ドル(約350兆円)に膨らむとした。
連邦政府債務も国内総生産(GDP)比で126%まで膨張し、第2次世界大戦直後を超えて過去最悪となる。
2020年3月時点では、2020年度の赤字は1.073兆ドル、2021年度は1.0兆ドルとしていたが、大幅に見直した。歳入が減少し、歳出が大幅に増えた。
単位:10億ドル | 2020年度 | 2021年度 | |
2020/3時点 | Revenue | 3,632 | 3,815 |
Outlays | 4,706 | 4,817 | |
Deficits | -1,073 | -1,002 | |
2020/9時点 | Revenue | 3,296 | 3,256 |
Outlays | 6,606 | 5,066 | |
Deficits | -3,311 | -1,810 |
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米財務省が2019年10月25日に発表した2019会計年度(2018/10~2019/9)の財政収支の赤字額は、前年度比26.4%増の9843億88百万ドル(約107兆円)となり、1兆ドルの大台に迫った。
赤字額は4年連続で拡大し、7年ぶりの高水準となった。
前年実施した法人税などの大型減税の影響で歳入の伸びが鈍い一方、歳出拡大を進めた結果、財政赤字が膨らんだ。
2020年度以降は赤字額がさらに膨らみ、財政赤字は「1兆ドル時代」となる。貿易赤字とともに「双子の赤字」となる。
2019/10/30 米財政赤字4年連続拡大
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今回CBOが見直した財政収支予想は下記の通りとなる。
2020年度は赤字は3.3兆ドルとなり、2021年度も1.8兆ドルとなる。2022年度は1.3兆ドルを見込む。
付記 米財務省は10月16日、2020会計年度(9月30日に終了)の財政赤字を発表した。過去最大となった。
Revenue | 3,420 |
Outlays | 6,552 |
Deficits | -3,132 |
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