住友商事、米国マーセラス・シェールガス開発プロジェクトの資産売却

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住友商事は2020年9月4日、子会社 Summit Discovery Resources LLCが保有するペンシルべニア州のマーセラス・シェールガス開発プロジェクトの全資産の売却を完了した。


売却額は百数十億円とみられ、これで米国でのシェールガス開発から撤退することになる。

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住友商事は2010年9月1日、子会社Summit Discovery Resources II, LLCを通じ、米国の独立系石油ガス開発会社であるRex Energyが米国ペンシルベニア州マーセラス・シェール・フィールドで開発している天然ガス開発プロジェクトに参画する契約を締結したと発表した。

Rex社の既存資産プラス新規リース権の約30%を取得する。
取得資産の対価として契約締結時に約88百万ドル、2011年12月末までに追加で約106百万ドル、合計194百万ドルを拠出する。

同社の持分ベースで総開発エリアは22,000エーカーで、生産量(ピーク)は 46 bcf/年(原油換算 約8.4百万バレル)。
今後約10年間で累計1,100本以上の井戸を順次掘削していく計画で、総開発費用は約 1,200百万米ドルを見込んだ。


米国内ではシェールガスの増産が進み、価格が下がって投資時に期待していた収益を確保できない状態が続いていた。

Rex Energyは2018年5月18日にChapter 11を申請し、資産売却を進めた。
同年初めにNASDAQ上場廃止、4月から利子支払いを停止していた。

PennEnergy Resources, LLC は2018年8月末、Rex Energy の主要全資産を現金6億ドルで買収する契約を締結した。この取引は裁判所の承認を得ている。

住友商事の売却先は明らかにしていないが、PennEnergy Resourcesである可能性が強い。


米シェール開発大手の
Chesapeake Energyは2020年6月28日、連邦破産法11条(Chapter 11) に基づく会社更生手続きをテキサス州南部地区の連邦破産裁判所に申請したと発表した

2020/6/30 米シェール大手のChesapeake Energy、Chapter 11 申請 


住友商事は米国でのシェールガス開発から撤退することになるが、シェールオイル(タイトオイル)については、テキサス州で開発権益を保有している。

住友商事は2012年8月、米国の独立系石油ガス開発会社であるDevon Energyがテキサス州Permian Basinで進めているタイトオイル開発プロジェクトに参画する契約を締結した。

プロジェクトの概要
・オペレーター Devon Energy
・開発対象地域 米国テキサス州の13郡に跨る地域
・開発計画 プロジェクトライフは2012年より30年超を見込む
・生産物の割合 原油 6割、NGL 2割、天然ガス 2割

住友商事の参画
・参画比率 30パーセント
・取得対象資産 Devon社の既存資産(リース権、生産中の原油生産井、付帯中流設備)
・取得リース権 195,000エーカー(約790平方キロメートル)
・権益取得対価 約1,365百万米ドル

・住友商事はDevon向けに油井管を約20年間供給してきた実績がある。

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