デンカ、本年度決算で新型コロナ検査キットが貢献

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デンカは11月9日、中間決算を発表した。

減収減益となったが、年間予想ではライフイノベーション部門が大幅増益となり、営業損益は前年を上回る。

これまでの主役のエラストマー・機能樹脂部門がCOVID-19による需要減で減益になるが、COVID-19対策の検査キットの伸びが期待され、電気自動車関連が好調な電子・先端プロダクツ部門も好調を続け、増益となる。

単位:億円(配当:円)

売上高 営業損益 経常損益 当期損益

配当

中間 期末
19/3 4,131 342 328 250 12.0 12.0
20/3 3,808 316 300 227 12.0 13.0
19/9中間 1,920 153 145 109
20/9中間 1,603 121 123 100
増減 -317 -33 -22 -8
21/3予想 3,500 330 300 220 12.0 13.0


営業損益

営業損益内訳:

19/3 20/3

中間決算

21/3予想 前年比

前年比増減内訳

19/9 20/9 増減 売価差 数量差 コスト差等
エラストマー・機能樹脂 142 109 69 21 -48 30 -79 -224 -51 196
インフラ・Social Solution -3 3 3 2 -1 5 2 4 -8 7
電子・先端プロダクツ 118 124 58 66 8 130 6 -18 24 0
生活・環境プロダクツ 9 1 -2 5 7 10 9 -14 -11 34
ライフイノベーション 63 70 25 24 -1 150 80 0 98 -17
その他/全社 13 9 1 3 2 5 -4 -1 -3
合計 342 316 153 120 -32 330 14 -252 51 216


ライフイノベーション部門は下記を扱う。

ワクチン・診断薬:ワクチン、検査試薬
メディカルサイエンス:
高分子ヒアルロン酸製剤 (関節機能改善剤)

2020年9月中間期では、インフルエンザワクチンは、出荷時期が早まったことから増収となった。

8月に新型コロナウイルスの抗原迅速診断キット"クイックナビ™ -COVID19 Ag"の販売を開始した。
また、
「アビガン錠」の原料であるマロン酸ジエチルの出荷を5~7月に行った。(収益への寄与は限定的な模様)

下期は、インフルエンザワクチンの販売は通期で前年並みを見込んでいるが、新型コロナウイルス抗原迅速診断キットなど がフルに寄与し、大幅増益となる。

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デンカは、新型コロナウイルスSARS-CoV-2)の抗原迅速診断キット「クイックナビ™ -COVID19 Agの国内製造販売承認を811日に取得した。

特別な検査機器を必要とせず、一般の医療機関でも迅速かつ簡便に検査が行うことができる。
鼻咽頭ぬぐい液(鼻の奥で採取した検体)中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原の有無を約15分で診断する。10月からは鼻腔ぬぐい液(鼻孔から2cm 程度スワブを挿入して採取した検体)による検査も可能となった

インフルエンザの流行に備え一度の検体採取で新型コロナウイルスとインフルエンザのウイルス抗原を診断できるよう準備を進めている。

新潟県五泉市の五泉事業所で最大1 10 万検査分の量産体制をとり、813日から順次医療機関へ販売した。販売提携先の大塚製薬91日から販売した。

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デンカは今年、シンガポールでの事業開始から 40 周年を迎えた。

1980年9月に、マンガン乾電池や高圧ケーブル被覆材向けに用いられるアセチレンブラックの生産強化を目的とし、シンガポールへ進出した。その後アセチレンブラックに加え、スチレン系樹脂、塩ビ合成繊維まで次々に展開した。

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