Moderna、ワクチンの緊急使用許可申請 

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Modernaは11月30日、開発中の新型コロナウイルスのワクチンの有効性が94.1%で、健康への重大な影響は認められていないという結果を明らかにするとともに、FDAにワクチンを緊急で使用するための許可(EUA) を申請したと発表した。
11月16日に、発症を防ぐ効果が「94.5%あった」とする最終の治験の暫定結果を公表していた。)

第3段階の臨床試験では、3万人以上の対象者のなかで新型ウイルスの感染症が196例確認されたが、このうち185例はプラセボ(偽薬)の接種を受けた人で、実際にワクチンの接種を受けた人では11例。

重症化したケースも30例あったが、すべてプラセボのグループだった。

FDAは同日、12月17日に開催する諮問委員会の会合で、このワクチンのデータについて検証を行うと発表した。それを受けて同日にも承認する見通し。

ModernaはEU当局にも条件付き販売許可を申請した。

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Pfizer とBioNTech は11月20日、新型コロナウイルスのmRNA ワクチン BNT162b2 について、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可(EUA)を申請した。

第3相試験は7月27日に開始され、4万3661人が参加した。うち4万1135人が11月13日時点で2回目の接種を受け、その1週間後には170人が発症した。そのうち、ワクチン接種組は8人で、プラセボ(偽薬)組は162人であった。重症化した10人のうちワクチン接種組は1人だけ。

BNT162b2 は95%の予防効果が確認できた。65歳以上の高齢者でも有効性は94%である。
グレード3(重症または医学的に重大だが、直ちに生命を脅かすものではない)で頻度が2%を超えた

FDAは治験データを入念に検査する諮問委会合を12月10日に開催するが、ここで承認されるとみられている。

ワクチンは-70℃ 前後で保存する必要があるため、同社は専用の全地球測位システム(GPS)付き保冷容器を用意し、輸送に万全を期す。

2020/11/23 Pfizer、新型コロナワクチンのEUP申請;予防接種法改正案 衆院通過

英医薬品・医療製品規制庁(MHRA) は10月からPfizerのワクチン候補について「逐次審査」を開始している。英政府は11月21日、MHRAにワクチン承認の判断を下すよう求めた。

週明け早々にも認可されるとされ、政府当局者の話として、12月7日に接種が開始される可能性があるとされる。

付記 

英医薬品・医療製品規制庁は12月2日、Pfizer / BioNTechのワクチンを承認した。英政府は同ワクチンを4000万回分調達する契約を結んでおり、7日から介護施設の入居者や職員、医療従事者、高齢者などに優先的に接種する。

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英のAstraZenecaとOxford大学は11月23日、ワクチンAZD1222の「有効性は70%」とする最終の臨床試験の暫定結果を発表した。

1回目に通常の半分の量を、1カ月の間隔を置いて、2回目に通常の量を投与したグループ(n=2,741) だと90%で効果があった。
通常の量を、少なくとも1カ月の間隔を置いて、2回投与したグループ(n=8,895) だと病気の予防効果は62%だった。

AstraZenecaは11月26日、追加の臨床試験(治験)を行うことを明らかにした。投与量が想定よりも少ないケースの方が効果が高かったためで、有効性や望ましい投与方法を再確認する。

なお、90%の効果があった分は、1回目に定量を与える筈が、誤って通常の半分の量を与えてしまったものと判明した。

2020/11/24 AstraZenecaのワクチン、有効性70%

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ロシアでは2番目のワクチンが承認されている。

2020/10/19 ロシア、2番目の新型コロナワクチン承認

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