フランスのAxen は12月15日、住友化学との間でAxenのEthanol-to-ethylene 技術(Atol®)のライセンス契約を締結したと発表した。
住友化学は積水化学との間で、可燃ごみ→エタノール→エチレン→ポリオレフィンのプロジェクトを進めており、これに適用する。
同社の千葉工場にエタノールからエチレンを製造する設備を建設する計画で、2022年完成、2025年商業化を目指している。
積水化学と住友化学は2020年2月27日、ゴミを原料としてポリオレフィンを製造する技術の社会実装に向けて協力関係を構築することに合意したと発表した。
積水化学は2017年12月、米国 LanzaTech Inc.と協力して、ごみ処理施設に収集された「ごみ」を一切分別することなく一酸化炭素と水素にガス化し、このガスを微生物により、熱・圧力を用いることなくエタノールに変換する生産技術の開発に成功した。
積水化学が「ゴミ」エタノールを生産、住友化学がこれを原料としたポリオレフィンをそれぞれ2022年度から試験的な生産を開始し、2025年度には本格上市を目指す。
2020/3/3 積水化学と住友化学、「ゴミ」を原料にポリオレフィン製造
Axens は、フランス石油・新エネルギー研究所(IFP Energies Nouvelles:IFPEN)のグループ企業で、2001年にIFPENの技術ライセンスサービス部門と Procatalyse (IFPとRhône-PoulencのJV)が合併して創設された。
石油精製、石油化学、ガス、代替燃料業界において、先端技術、触媒、吸着剤、サービス(技術支援、コンサルティング)等を提供する国際的なプロバイダーで、主に石油、ガス、バイオマス、石炭の燃料への転換と主要な石油化学中間生成物に主眼を置いている。
Ethanol-to-ethylene 技術(Atol®)はAxensとIFPENとTotal が共同で開発した。
Total がベルギーのFeluyの研究センターで高機能触媒のフォーミュレーションを開発、IFPENが熱回収プロセスでの触媒性能をスケールアップし、Axensが商業化した。
Total とIFPENが技術を共同所有し、IFPEN子会社のAxensがそのライセンス業務を担当している。
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