武漢のCOVID-19患者、退院半年で7割超に後遺症

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新型コロナウイルスの感染が最初に拡大した中国・武漢市の医師らでつくる研究チームが、拠点病院の患者約1700人の7割以上に退院から半年が経っても後遺症とみられる症状があったとの研究結果を1月8日付英医学誌Lnacet(電子版)に発表した。

6-month consequences of COVID-19 in patients discharged from hospital: a cohort study

武漢市で最も早くから患者を受け入れた「金銀潭病院 (Jin Yin-tan Hospital)」の医師らが参加した研究チームは、2020年1月7日~5月29日に退院した人を対象に、退院日からおよそ半年(中央値は186日)がたった時点(6月16日~9月3日)で診察と身体検査、6分間の歩行テスト(6分間平地を歩いてもらい、肺や心臓の病気が日常生活の労作にどの程度障害を及ぼしているのか調べるための検査)を実施した。

退院した2469人のうち、拒否、接触不能、重度の精神的・身体的症状、死亡等を除く 1733人を調べた。このうち516人には追加で詳細な検査を行った。年齢の中央値は57.0歳で、うち男性は52%。

何らかの症状があった人は76%に上った。

最も多かったのは「倦怠感や筋力低下」(63%)で、「睡眠障害」(26%)、「脱毛」(22%)や「嗅覚異状」(11%)も比較的高い割合を示した。
他に、動悸(9%)、関節痛(9%)、食欲減(8%)、味覚異常(7%)、眩暈(6%)、下痢・吐き気(5%)、胸の痛み(5%)・・・と続く。

不安やうつ症状を訴える人は23%あった。これは女性の方が頻度が高かった。

さらに390人に肺機能の検査をしたところ、入院中に高機能機器による酸素吸入治療を受けた重症患者の56%は肺機能が低下していた。酸素吸入をしなかった人でも肺の機能低下は22%に上ったという。

今回の調査結果は、患者がたとえ新型コロナウイルス感染症から回復したとしても、長期にわたる後遺症に見舞われる可能性があることを示唆している。

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