米議会にトランプ支持者が乱入、大統領選確定の上下両院合同会議が中断

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米連邦議会は1月6日、上下両院合同会議を開いた。大統領選の結果を最終確定し、バイデン次期大統領を正式に選出する。

この議場にトランプ支持者が乱入し、大混乱となった。

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連邦議会集計は以下のように行なわれる。

上下両院合同会議は、下院議場で午後1時から開催される。上院議長 (副大統領)が会議を主宰し、自ら選挙人から送付された投票証明書を開封する。
開封された投票証明書は、上院議員2名、下院議員2名からなる投票計算役に渡され、読み上げられた後、集計される。

集計結果は、上院
議長から発表される。
選挙人総数の過半数の投票を獲得した大統領候補が大統領
に、選挙人総数の過半数の投票を獲得した副大統領候補が副大統領になる。

538人の選挙人から、270票以上の選挙人投票を獲得する必要がある。
この条件を満たした大統領候補、副大統領候補が当選となり、集計結果の発表が当選の宣言とみなされる。

上院、下院議員は、投票証明書に異議がある場合、「書面で」反対することができる。
その場合、上院、下院はそれぞれ、2時間以内に、この反対を認めるかどうかを単純過半数で決める。反対を認める場合、両院の一致が必要。

2017年にTrumpが大統領になった際、民主党議員が反対したが、書面での反対はなく、当時のBiden副大統領が"It's over"と宣言した。

トランプ大統領は共和党議員にこれによる逆転を狙った。

2020/12/27 トランプの大統領選 最後の無駄な抵抗 

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トランプ大統領は1月5日、上下両院合同会議の 議長を務めるペンス副大統領に対し、バイデン次期大統領の勝利を受け入れないよう威圧した。ツイッターに「副大統領は不正に選ばれた選挙人を拒否する権利がある」と投稿した。

If Vice President @Mike Pence comes through for us, we will win the Presidency.
Many States want to decertify the mistake they made in certifying incorrect & even fraudulent numbers in a process NOT approved by their State Legislatures (which it must be).
Mike can send it back!

States want to correct their votes, which they now know were based on irregularities and fraud, plus corrupt process never received legislative approval.
All Mike Pence has to do is send them back to the States, AND WE WIN.
Do it Mike, this is a time for extreme courage!

ペンス副大統領はトランプ大統領への忠誠を取るか、憲法上の義務を尊重するかで厳しい立場に追い込まれた。
(大統領に背けば次の選挙が危ないし、大統領に従えば、大統領の不当な要求を認めたとして世間の批判を受け、これも次の選挙に影響する。)

最終的に、副大統領は上下両院合同会議を前に、「熟慮の末に判断した。どの選挙人投票を集計すべきで、どれを集計すべきでないかを決める一方的な権限を私が主張することは、憲法を支持し守るという私の宣誓によって制約される」との書簡を議会に送った。

大統領は副大統領を批判した。

Mike Pence didn't have the courage to do what should have been done to protect our Country and our Constitution, giving States a chance to certify a corrected set of facts, not the fraudulent or inaccurate ones which they were asked to previously certify. USA demands the truth!
ツイッターはこれに「この主張には根拠がない。暴力のリスクがあるので、リツイートするな」という警告文をつけた。
This claim of election fraud is disputed, and this Tweet can't be replied to, Retweeted, or liked due to a risk of violence.



合同会議に先立ち、トランプ大統領はホワイトハウス近くで選挙結果に反対する大規模集会を開催し「敗北を認めない」と重ねて訴えた。

同氏はさらに「ペンシルベニア通りを歩き、この国を取り戻すのに必要な誇りと大胆さを(連邦議会議員に)与えよう」と、支持者に対して議会に向かうよう呼びかけた。

合同会議は午後1時から始まった。上院議長のペンス副大統領が議事進行役を務め、アルファベット順に州ごとの選挙結果を確定する。

Alabama、Alaska、Arizona、Arkansas、California、・・・・・

バイデン氏が勝利したArizona州の結果に共和党から異議申し立てがあり、合同会議はいったん中断。上下両院それぞれが異議について討論に入ったさなかに、 トランプ支持者による侵入事件がおきた。

議事堂内では、トランプ氏の支持者旗を掲げて行進し、上院本会議場を占拠した。
議事堂内で白人女性が法執行機関に肩を撃たれ、死亡した。さらなる負傷者も出ている。

催涙ガスが使用され、議員らは警察からガスマスクを着用するよう指示された。

警察当局は不審物がある可能性があるとして、下院の建物からの退避を呼びかけ、ペンス副大統領や上下両院議員らは避難した。

支持者に議会に向かうよう、けしかけた大統領は、議事堂に押し寄せた人たちに平和的に行動するよう求めた。

Please support our Capitol Police and Law Enforcement. They are truly on the side of our Country.
Stay peaceful!

I am asking for everyone at the U.S. Capitol to remain peaceful.
No violence! Remember, WE are the Party of Law & Order - respect the Law and our great men and women in Blue. Thank you!

これに続くツイッターは「このツイートはTwitter ルールに違反したため表示できません」として消された。 報道では、 "We love you, you're very special" と騒乱参加者への謝意とも受け取れる内容とのこと。


ワシントンD.C.の市長は、同日午後6時から翌7日午前6時までの外出禁止令を発令。ホワイトハウスと国防総省は事態の収拾に向け、ワシントンと周辺州に州兵を出動させると発表した。

報道では、州兵出動の要請に大統領は当初抵抗した。最終的にペンス副大統領が承認した。

与党共和党の重鎮であるロムニー上院議員は声明で、「今日起こったことは、アメリカ大統領によって引き起こされた暴動だった」と大統領を厳しく批判した。

米国製造業者協会 声明を発表した。

退任する大統領が権力を維持しようとして暴力を煽り立てている。ペンス副大統領は民主主義の維持のため議会と協力し、憲法修正25条の発動を真剣に検討すべきだ。

憲法修正25条
第4節
 副大統領および行政各部の長官の過半数または連邦議会が法律で定める他の機関の長の過半数が、上院の臨時議長および下院議長に対し、大統領がその職務上の権限と義務を遂行することができないという文書による申し立てを送付する時には、副大統領は直ちに大統領代理として、大統領職の権限と義務を遂行するものとする。

米CNNは1月6日、複数の閣僚がトランプ氏を免職するための合衆国憲法修正25条の発動に向けた事前協議をしていると報じた。

Obama前大統領は、攻撃をあおったのは、公正な選挙結果に関して根拠のない嘘をつき続けているトランプ氏だと非難し「わが国にとって非常に不名誉で恥ずべきこと」とした。

Bill Clinton元大統領も、「われわれは今日、連邦議会議事堂、合衆国憲法、米国に対する前例のない攻撃に直面した」と述べ、この攻撃は「4年にわたる有害な政治」と意図的な誤情報にあおられたものだと指摘した。「火を付けたのは、大統領選の敗北という結果をひっくり返そうとするドナルド・トランプ氏と、多くの議員を含むその最も熱心な支援者たちだ」としている。

TwitterとFacebookに対し、Trump氏のアカウント停止と、暴力を扇動する投稿へのより強固な措置を求める声はさらに強まったとされる。

Twitterは公式アカウントを通じ、「首都ワシントンで前例のない暴力的な状況が継続していることを受けて、3件の投稿について削除を要求した」と明らかにした。
トランプ氏が問題となった投稿を削除した後も、12時間は新たな投稿ができない状態にした。
さらに、今後、トランプ氏がルールに違反した場合、「同氏のアカウントを永久に停止することになる」と述べた。

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ペロシ米下院議長(民主党)は1月6日夜、バイデン次期大統領の当選を正式承認する議会手続きを同日中にも再開すると発表した。上院議長を兼務するペンス副大統領とも合意したとしている。

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