トランプ弾劾裁判、賛成が2/3に達せず、無罪評決

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米連邦議会占拠事件を扇動したとして下院に弾劾訴追されたトランプ前大統領の弾劾裁判で上院(定数100)は2月13日、無罪評決を下した。
共和党から7人が有罪を主張したが、有罪評決に必要な出席議員の3分の2に届かなかった。

  共和党 民主党 民主系
無所属
合計
Guilty 7 48 2 57
Not Guilty 43 43
合計 50 48 2 100

ーーー

米下院は1月13日、トランプ大統領の支持者が連邦議会議事堂に乱入した事件を巡り、反乱を扇動したとして大統領を弾劾訴追する決議案を討論した。

採決に入り、232対197の賛成多数で可決した。

共和党からは下院ナンバー3のLiz Cheney下院共和党会議議長を含め、10人が賛成票を投じ 、4名が棄権した。

  賛成 反対 棄権 合計
民主党 222     222
共和党 10 197 4 211
合計    232 197 4 433


トランプ大統領は2回の弾劾訴追を受けた史上初の米大統領となった。

2021/1/14 トランプ大統領 2度目の弾劾訴追

バイデン政権の閣僚指名の承認手続きがほとんど終わっておらず、また経済対策法案の審議も必要であり、これらを優先させる必要があるため、下院は上院への送付を遅らせた。

上院の弾劾裁判は2月9日に審理を開始することで与野党が合意した。

2021/1/24 米上院、トランプ氏の弾劾裁判は2月9日開始



米下院の弾劾管理人は1月25日、トランプ前大統領に対する弾劾条項を正式に上院に送付した。

米上院では1月26日に上院議員100人全員が陪審員役としての宣誓を行った。

共和党のRand Paul 上院議員が、退任して民間人となったトランプ前大統領の弾劾裁判は「違憲」とし、弾劾裁判自体の合憲性を問う動議を提出したが、これを棚上げにする動議が55対45で通り、棚上げとなった。

上院は2月9日、弾劾裁判を開始した。

初日には、検察官役の民主党議員によって、1月6日のトランプ氏支持者による議会占拠の様子やトランプ氏の扇動的な演説の一部をまとめた動画が流された。 「これが罷免に値する行為でなければ、どんな罪も弾劾対象にならない」と述べた。

次いで、既に退任したトランプ氏を裁くことの合憲性を巡り、検察官役の民主党下院議員とトランプ氏の弁護側が討論した。 採決の結果、過半数が合憲と判断した。賛成56票、反対44票。共和党から6人が賛成に回った。

その後、 双方の冒頭陳述と上院議員の質疑応答を行なった。

最終弁論に先立ち、民主党はトランプ氏の弾劾に賛成した共和党の下院議員を証人として招致するよう要求し、いったんは可決した。
その後の調整で、裁判が長期化する展開を懸念し、トランプ氏に不利となる同議員の証言を証拠として採用する代わりに招致は見送ることで合意した。

共和党ボイトラー下院議員によると、共和党下院トップのマッカーシー院内総務が占拠事件当日の1月6日、電話でトランプ大統領に対して支持者の解散を訴えるよう要求したが、大統領は応諾しなかった。事実であれば大統領が暴力を容認したとも受け取れる。

民主、共和両党ともに裁判が長期化する展開を懸念した。

上院民主党には、弾劾裁判を短期間で終わらせ、新閣僚の承認、新型コロナウイルス追加経済対策の審議を急ぎたいとの思惑がある。

2月13日に採決を行い、上記の通り、共和党側の造反議員は7人にとどまり、有罪判決に必要な出席議員の3分の2以上に届かなかった。
退任後の弾劾は違憲としながら、有罪とした議員は一人だけだった。

共和党上院トップのマコネル院内総務は1月19日の上院本会議で、連邦議会議事堂占拠事件について、「トランプ大統領や他の影響力を持つ人々に扇動された」と発言した。
「暴徒はウソをすり込まれていた」と述べ、大統領選で大規模な不正があったとの根拠のない主張を繰り返したトランプ氏らを批判、「我々は団結し、米国ではたとえ一晩でも怒る暴徒たちが法の支配を拒否することはさせないと明言した」と強調した。

しかし、採決では同氏は「無罪」にまわった。

トランプ前大統領の支持者は今なお非常に多く、次の選挙への影響を考え、多くの議員が、「退任して民間人となったトランプ前大統領の弾劾裁判の合憲性」を理由に「無罪」に回ったと思われる。

マコネル院内総務はは無罪確定の直後、「彼(前大統領)はテレビで混乱を楽しそうに見ていた。ペンス氏が深刻な危機に直面しても、トランプの横断幕を持つ暴徒が警官を殴打していても、自分の副大統領をツイートで攻撃していた。無法と暴力をあおった責任がある」と述べた。

最近の共和党からの造反は下記の通り。

2020/10
最高裁判事
審議打ち切り
2020/10
最高裁判事
承認
2021/1
弾劾合憲性
審議棚上げ
2021/2
退任後の弾劾の合憲性
2021/2
トランプ弾劾 
Susan Collins Maine  反対  反対  賛成 合憲  有罪
Lisa Murkowski Alaska  反対  賛成 合憲  有罪
Mitt Romney Utah  賛成 合憲  有罪
Ben Sasse Nebraska  賛成 合憲  有罪
Pat Toomey Pennsylvania  賛成 合憲  有罪
Bill Cassidy Louisiana 合憲  有罪
Richard Burr North Carolina  有罪

結論
共和党賛成多数で審議打ち切り 共和党賛成多数で承認 55対45で棚上げ 56対44で合憲 57対43
賛成が2/3(67票)未満で
無罪

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