NovavaxはCOVID-19ワクチンについて原料不足を理由にEUとの供給契約締結を延期している。ロイターが報じた。
EUは当初、本年初めにもワクチン少なくとも1億回分(及び追加で1億回分のオプション)の契約を調印しようとしていた。
EUによると、Novavaxは非公式に生産に問題があるとしている。
Novavaxの報道官はロイターに対し、同社がパンデミック関連での原料供給不足に対応していると述べたという。
NovavaxのワクチンNVX-CoV2373は、SARS-CoV-2の遺伝子シーケンスから生成されたタンパク質ベースのワクチンである。
Novavaxの組み換えナノ粒子技術を使って、コロナウイルスのスパイク (S) タンパク質由来の抗原を作り出し、これをNovavaxが特許取得済みのサポニン(植物の根、葉、茎などに含まれている成分)ベースのMatrix-M™とアジュバント結合させて、免疫反応を高め、高濃度の中和抗体を刺激する。
NVX-CoV2373に含まれる精製タンパク質抗原により、COVID-19の複製と発症のいずれも抑制する。
どの原料が供給不足なのか、詳細は明らかにしていない。
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日本では武田薬品工業がNovavax と提携している。
- Novavaxが新型コロナウイルス感染症ワクチンの製造技術を提供し、武田薬品が日本国内向けにワクチンを製造・流通
- NovavaxがアジュバントMatrix-Mを供給
- 日本政府は本ワクチンの製造技術移転、生産設備の整備、スケールアップに対し助成武田薬品は Novavaxからのワクチン製造技術の移転、生産設備の整備、およびスケールアップの資金として、厚生労働省から助成金を受領する。
光工場の新型インフルエンザ製造設備を転用、年間2億5千万回分以上のワクチンの生産能力を整備し、ワクチン原液から充填・包装まで製造する。
両社は2021年3月1日、協力関係の進展について発表した。
両社は独占ライセンス契約を締結しており、
武田薬品はNovavaxのNVX-CoV2373を日本で開発、製造、販売を行う。
武田薬品は2月24日、Novavaxから導入した新型コロナウイルスワクチンの国内臨床試験を開始したと発表した。
武田薬品は別途、Moderna のワクチンの日本でのPhase Ⅰ/Ⅱ 臨床試験開始している。
2021年前半より5000万回の接種分を輸入し、国内で供給する計画で、3月5日に Modernaワクチンについて厚生労働省に製造販売承認を申請した。
同社では今年6月までにModerna製、今夏以降にNovavax製の供給開始を目指す。
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Novavaxがワクチンについて原料不足を理由にEUとの供給契約締結を延期しているニュースで、韓国でもワクチン供給に支障が出ないか懸念の声が出始めている。
韓国は2月26日から新型コロナワクチンの接種を始めた。AstraZenecaワクチンとPfizerワクチンを使用している。
AstraZenecaワクチンはSK BioScienceが韓国で受託生産をしている。
韓国における今年下半期のワクチン接種計画で、Novavaxは非常に重要視されてきた。韓国政府が確保している7900万人分のワクチンのうち、Novavaxは2000万人分を占めている。
NovavaxワクチンはSK BioScienceが技術移転契約を締結し、安東工場で製造される予定で、独自で製造量を決め韓国国内に供給することが可能となっている。
EUが域内で製造したAstraZeneca ワクチンの輸出を規制し、最近はインドもSerum Institute of India製のAstraZenecaワクチンの輸出を止めた。Pfizerのワクチン供給も契約より遅れている 。
このため、韓国にとってNovavaxワクチンの重要性は高まっており、「原料不足」がいつまで続くのか、懸念されている。
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