三井金属鉱業、銅鉱山から撤退 

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金属鉱業3月24日、同社が保有するチリ共和国・コジャワシ (Collahuasi) 銅鉱山権益について、三井物産に譲渡すると発表した。

同社はこれに先立ち、チリのカセロネス銅鉱山の権益も売却しており、今回の売却で銅鉱山から撤退し、排ガス触媒など需要が見込める機能材料に経営資源を集中する。

金属鉱業1996年から25年にわたりJapan Collahuasi Resources(JCR)を通じて三井物産(及び2018年まではJX金属)と共にコジャワシ銅鉱山の権益を保有してきたが、今回、同社が保有するJCR株式8.1%全量コジャワシ銅鉱山権益見合0.97%を三井物産に譲渡する。

同鉱山は年約50万トンの銅を生産する。

売却額は非公表としているが、譲渡に伴って2021年3月期に95億円の特別利益を見込む。

なお、売却先の三井物産は、チリでコジャワシ銅鉱山のJCRと 、ロス・ペランブレス(Los Pelambres) 銅鉱山のNippon LP Resources(NLP)の権益を持っていたが、2018年2月にJX金属からJCRの権益を取得し、NLPの権益をJX金属と丸紅に譲渡した。

今回の取引で三井物産はJCRの全権益を取得する。

* 三菱コンソーシアムは三菱マテリアル(10%)と三菱商事(5%)

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チリのカセロネス銅鉱山(Caserones Copper Mine)は三井金属工業とJX金属、三井物産が共同出資していた。

2020年11月9日にJX金属は、三井金属鉱業及び三井物産から両社保有の全てのカセロネス銅鉱山権益(三井金属:25.87%、三井物産22.63%)を譲り受けることについて基本合意し 、2021年2月初めに取引が完了した。

現在までに生産は安定化し、収益性が確保できる状況となったため、今後、さらなる生産量増大に向けた新たな段階に入ろうとしているが、三井金属は他事業への経営資源投入を優先することとし、三井物産は金属資源事業ポートフォリオを見直すこととしたため、今後は、JX金属がカセロネス銅鉱山の経営を担うこととしたもの。

三井金属は2020年3月期の有価証券報告書で「リスク」として次のように述べていた。

チリのカセロネス銅鉱山事業は、大雪等の悪天候による操業停止、生産効率低下、銅価変動による減損リスクを抱えております。これまで4回の減損損失を計上しており、その状態が長期間続いた場合には、減損リスクが、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

権益の売却に当たり、三井金属は200億円の減損損失を計上した。

2020/11/14 JX金属、チリのカセロネス銅鉱山の全権益取得

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