主要企業の2021年3月期決算  信越化学

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若干の減益となったが、好調を続けている。増配する。

単位:億円 (配当:円)

  売上高 営業損益 経常損益 株主帰属
当期損益

配当

中間 期末
2019/3 15,940 4,037 4,153 3,091 100 100
2020/3 15,435 4,060 4,182 3,140 110 110
2021/3 14,969 3,922 4,051 2,937 110 140
前年比 -466 -138 -131 -203 0 30
2021/3

未定

営業損益

信越化学の営業損益は2008年3月期に2872億円の最高益を記録して以降、減益となり、2010年3月期には前年比1157億円減の1172億円と半減した。
半導体シリコンの価格が下落して電子材料部門が727億円の減益となり、Shintechも188億円の減益となった。
その後、再び上昇に転じ、2020年3月期に過去最高となった。

2011/3

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2018/3 2019/3 2020/3 2021/3 増減
塩ビ・化成品 197 932 1,065 922 970 48
シリコーン 341 520 585 615 451 -164
機能性化学品 129 257 266 277 218 -59
半導体シリコン 389 930 1,320 1,433 1,441 8
電子・機能材料 361 616 670 685 702 17
その他 73 115 133 148 143 -5
全社 3 -2 -3 -20 -3 17
合計 1,492 3,368 4,037 4,060 3,922 -138

本年度は昨年度から若干の減益となったが、各製品ともに好調で、特に塩ビ・化成品は営業利益が10年前の5倍、半導体シリコンは3.7倍となっている。


米国Shintechが好調である。

2020年にエチレン設備が稼働した。PVC増強の第1期が本年央に完成し、更に第2期が2023年に完成する。

Shintech は2018年7月にルイジアナ州Plaquemineで更地での新工場建設を開始した。
第1期は2021年半ばに完工する。

今回、第2期を決定した。

増加する生産能力はVCM 580千トン/年、PVC 380千トン/年、か性ソーダ 390千トン/年で、完成時のシンテック社の総能力(公称)は、PVC 3,620千トン/年、VCM 2,950千トン/年、か性ソーダ1,950千トン/年、エチレン50万トン/年となる。第2期の投資金額は12.5億ドルを見込み、2023年末の完工を予定している。

Shintech の能力は次の通りとなる。単位:万トン

立地 PVC VCM カ性ソーダ エチレン
Texas州 Freeport  145   -   -
Louisiana州 Addis   58   -   -
Plaquemine   60   160  106
2013/6 増設 32 30 20
手直し 19 3
2020年初め 完成 50
Ⅰ 2021年央 完成 29 28 27  
Ⅱ 2023年末 完成 38 58 39
今回増設後合計 362  295   195 50

 赤字は推定
 2018年の発表では、VCM 86万トン、苛性ソーダで66万トンの工場の建設に必要な許可を取得したとある。
 今回、第2期と完成後の能力の発表があり、これから逆算した。

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