ModernaとNovavaxはそれぞれ、韓国でのワクチンの生産委託を発表した。
韓国では既にAstraZenecaとロシアのSputnik V ワクチンの生産を行っており、これで4つのワクチンを生産することとなる。
委託生産先 | ||
2020/7 | AstraZeneca | SK Bioscience |
2020/11 | ロシア直接投資基金(RDIF) 「Sputnik V」 |
GL Rapha |
2021/5 | Moderna | Samsung Biologics |
2021/5 | Novavax | SK bioscience |
韓国は早くも2021年2月26日から新型コロナワクチンの接種を始めた。AstraZenecaワクチンとPfizerワクチンを使用している。
AstraZenecaワクチンはSK BioScienceが韓国で受託生産をしている。
SK Bioscienceは2020年7月に、まだ実験段階にあった AstraZenecaワクチンの製造契約を結んだ。初期の臨床試験で良好な効果を示しており、AstraZenecaはこのワクチンを世界に供給することを考えているが、SK Bioscienceはこれに協力することとした。AstraZenecaは世界の各国と既に20億回分(うち米国向けに3億回分)供給契約を結んでいた。
生産契約は2020年7月にスタート、2021年初めまで続くが、ワクチンが成功であれば期間を延長するとなっている。
韓国保健福祉部が両社の交渉をアレンジし、同時にAstraZenecaとの間で韓国への供給の交渉を始めた。
ロシアのSputnik V ワクチン
ロシア直接投資基金(RDIF)は2020年11月、「RDIFと韓国有数のバイオテック企業のGL Rapha は、世界で初めて承認されたSputnik V ワクチン年間1億5千万回分以上を韓国で生産する協定を結んだ」と明らかにした。
12月からGL Raphaで生産に入り、2021年1月に世界市場への輸出用供給を始めることで合意した。
GL Raphaは「韓国への供給用ではない。生産するワクチンは全量RDIFに送る計画だ」としている。GL Raphaは輸出用医薬品を受託生産している。他社からの受託生産に加え、子会社 Hankook Korus Pharm でジェネリック医薬品も生産している。生産品目は、抗生物質のセファロスポリン、抗がん剤、バイオ製品(エリスロポエチン:EPO、ヒト成長ホルモンhGH、インターフェロン、その他)、その他(サプルメントを含む)。
2020/11/19 ロシアの新型コロナウイルスワクチン「Sputnik V」、韓国で生産
訪米中の韓国の文在寅大統領は5月21日、バイデン大統領との共同会見で、ワクチンの生産や供給で協力していくことを発表した。文在寅大統領は、米国の専門知識と韓国の生産能力を組み合わせる意向を示していた。
米国は韓国軍55万人に対するワクチン支援を約束した。今後、国防部や疾病管理庁などがアメリカ側と日程の協議に当たる。
なお、韓国は米国に余剰ワクチンの供給を求めた模様だが、「韓国より状況の悪い途上国への支援が急務」という意見が交わされたという。
翌日の5月22日、米バイオ医薬品企業のModerna とNovavaxは韓国国内での委託生産契約を締結した。韓国は5月21日にModernaのワクチンを承認した。
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