5月6日に投票が行われたスコットランド議会選挙は、与党SNP(スコットランド民族党)が64議席を獲得し第1党となった。
独立のための住民投票を公約に掲げるSNPは単独過半数を目指していたが、過半数(65)には1議席届かなかった。
独立のための住民投票を公約に掲げるSNPは単独過半数を目指していたが、過半数(65)には1議席届かなかった。
しかし、独立を支持する緑の党は8議席を獲得し、独立を支持する勢力で72議席となり過半数を確保した。
SNPのスタージョン党首は、「住民投票の実施は民主主義の根幹に関わる問題」だと述べ、緑の党と協力して住民投票の実施を目指す考えを強調し、投票に反対するジョンソン首相を「民主的な正当性は全くない」と強く批判した。
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首相はスコットランド議会で「EU離脱をめぐる混乱を受け、独立を求める声はこれまでになく強まっている。Brexit か、独立した欧州国家になるかという選択の機会を、この議会の任期中に提供すべきだ」と述べ、英国がEU を離脱した場合、英国からの独立の是非を問う2度目の住民投票を2021年5月の次期自治議会選前に実施したい考えを表明した。
住民投票実施には英政府の承認が必要になる。
→ 英政府は2020年1月14日、スコットランド自治政府首相が求めている独立をめぐる2度目の住民投票を正式に拒否した。
2019/4/25 スコットランド首相、独立問う住民投票再実施 目指す
仮に独立したとして、EUには「復帰」ではなく、「新規加入」となり、簡単ではない。
加入が認められたとして、英国との国境管理をどうするかという問題が生じる。
また、スコットランドは歳入として北海油田の収入をあてにしているが、国境線の延長で領海を決めた場合、北海油田はほとんどが英国に帰属することとなる。
2019/4/25 スコットランド首相、独立問う住民投票再実施 目指す 参照
単なる独立なら妥協案は見つかるが、EU加入となれば、EUの原則を曲げられず、大変である。
BREXITを決める場合、北アイルランドの国境問題を考えていなかったため、離脱を決めてから四苦八苦した。
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