本品は、大阪大学大学院医学系研究科(脳神経感覚器外科学(眼科学))の西田幸二教授が開発した技術を導入して実用化した国産の製品である。
ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングは2020年9月14日、角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした再生医療等製品である自家培養口腔粘膜上皮(開発名:COMET01)の製造販売承認申請を厚生労働省に行ったと発表した。
「オキュラル」は、2020年に角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした希少疾病用再生医療等製品に指定されている。
医薬品医療機器等法に基づき厚生労働大臣より指定された希少疾病を対象とする再生医療等製品
当該指定を受けた場合には、試験研究費に対する助成金の交付、優先的な治験相談および優先審査の実施、再審査期間の延長等の優遇措置が受けられる。
希少疾病用再生医療等製品の指定には、当該再生医療等製品の用途に係る対象患者数が本邦において5 万人未満であること、また、代替する適切な治療法が無い、既存の治療法と比較して著しく高い有効性又は安全性が期待されるなどの医療上特に優れた使用価値を有することが必要とされている。
眼科領域では、2020年3月に製造販売承認を取得した自家培養角膜上皮「ネピック」(2020年3月19日承認取得)につづき、国内第2号の再生医療等製品。
iPS細胞からつくった目の角膜の細胞を患者に移植する大阪大の西田幸二教授(眼科)らのチームの「角膜上皮幹細胞疲弊症に対する他家 iPS 細胞由来角膜上皮細胞シー トの first-in-human 臨床研究」の計画が2019年3月5日、厚生労働省の 厚生科学審議会 再生医療等評価部会で、患者への同意の説明文書の内容などに修正を求める条件付きで了承された。
2019/3/8 厚労省、iPS細胞の角膜移植臨床研究計画を了承
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ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングは富士フィルム子会社であった。
1999年2月1日、ニデック、INAX、 富山化学工業は、名古屋大学医学部口腔外科学講座の上田実教授の指導のもとにヒト組織・細胞を用いた移植組織の研究開発を進め、将来の事業化を模索することとし、新しいベンチャー企業としてJ-TECを設立した。
その後、J-TEC株主の富山化学は富士フィルムの完全子会社となった。
2021年初めのジャパン・ティッシュ・エンジニアリングの大株主は富士フィルム(50.13%)、ニデック(10.40%)であった。
2021年に帝人がTOBを行ない、57.72%の応募全てを買い付けた。
2021/2/2 帝人、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングにTOB
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