石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は7月18日の閣僚協議で、協調減産を8月から毎月日量40万バレルずつ縮小すると決めた。2021年末時点では現在より協調減産を日量200万バレル縮小する。
協調減産の枠組みを2022年末まで続けることでも一致した。減産縮小は現在の約580万バレルの減産が解消するまで続け 、「22年9月末までに生産調整を終了するよう努める」とした。
2020年末時点での減産は日量約380万バレルで、毎月日量40万バレル縮小すると2022年9月末にほほ終了する。
協調減産
(万バレル)
OPEC+ サウジ追加 合計 2020/5~6 970 970 2020/7 960 960 2020/8~12 770 770 2021/1 720 720 2 712.5 100 812.5 3 705 100 805 4 690 100 790 5 -35 655 -25 75 -60 730 6 -35 620 -35 40 -70 660 7 -44.1 575.9 -40 0 -84.1 575.9 8~12 -40 x 5 375.9
2021/1/6 サウジの自主的減産増でOPECプラスが減産維持
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石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成するOPEC Plusは2021年7月5日に予定していた閣僚級会合を中止した。
8月以降の産油政策で合意に至らなかった。
今回、8月以降に12月までについて、毎月40万バレルずつ生産を増やし、年末時点では7月末より200万バレル増やす方向で調整した。
その一方で、生産調整は2022年4月末までとしていたのを、2022年中は続けるとの提案がなされた。しかし、7月1日にアラブ首長国連邦が、8月以降の減産規模縮小は支持するものの、もし生産協定を延長するならば自国の生産割当を著しく増やすよう要求した。同国は増産投資を進めており、減産の基準となる生産量を引き上げるよう求めている。8月以降の減産縮小には同意している。
2021/7/6 OPECプラス、8月以降の減産で合意に至らず
OPECプラス関係者は7月14日、減産期間の延長を巡って対立していたサウジアラビアとUAEが譲歩案で合意したと明らかにした。
今回、UAEは減産水準を算出する際の同国の基準生産量を2022年4月以降、現状の日量316万8000バレルから365万バレルに増やすよう要求し、これをサウジが受け入れたという。
一方、UAEのエネルギー省は声明を発表し、同国の基準生産量に関してはまだOPECプラスと合意に至っておらず、協議が継続していると表明した。
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7月 18日の閣僚協議では、2022年5月から一部の国の基準生産量を見直し、合計約163万バレルあまり増やすこと を決めた。
UAEの生産枠は現在の316.8万バレルから350万バレルに引き上げ られた。(当初要求は380万バレル)
UAEのほか、イラクとクウェートは15万バレルずつ、サウジとロシアはそれぞれ50万バレル 引き上げた。
OPECプラス 生産枠:
OPECプラスの今回の協調減産は2020年5月に始まったが、参加したのはOPEC 10カ国、非OPEC 10カ国の合計20カ国で、OPEC加盟国のうちイラン、リビア及びベネズエラの3カ国は諸般の事情を考慮して協調減産の対象外となった。
従来の生産枠は2018年10月の生産量をベースとするものだが、サウジは2020年5月には、過去最高の日量1230万バレルを生産しているとみられていた。
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