インド競争委員会(Competition Commission of India:CCI)は8月23日、自動車の価格制限を巡りインド乗用車最大手のMaruti Suzukiに対して20億ルピー(約30億円)の罰金支払いを命じたと発表した。
Suzukiは販売店に値引きの最大額を設定し、これを守ることを要求し、違反には罰金を課した。
覆面調査員を向かわせて追加値引きをしていないか、各店を監視し、方針に従っていない店舗やマネージャー、販売チームのリーダー、販売担当役員に罰金を課していた。
一つのケースでは、アクセサリーで3千円弱の追加値引きをしたことで、店に75千円、販売役員に7500円の罰金を課した。(1ルピー=1.5円で換算)
他のケースで、7000円弱の補修用塗料での追加値引きで、ディーラーに15万円の罰金を課した。
Suzukiはディーラーに対し、e-mailで値引き方針への違反の場合の罰金の表を送っていた。最初の違反で75千円、2回目で15万円、3回目以降はそれぞれ30万円となっている。
あるe-mailで、Suzukiの営業ヘッドは追加値引きをやめさせるために全力を挙げるとし、また、2度違反した販売役員はクビにし、ブラックリストに載せることを求めた。
また、ディーラーが追加値引き許可を求めたのに対し、許可を与えなかったというe-mailもある。
Suzukiは「命令を精査しており、法令に基づいて適切な措置を取る」との声明を出した。
Suzukiはインド市場で乗用車の新車販売台数で約5割のシェアを占めている。
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