INPEX、三菱商事など7社で構成する「インドネシアTangguh LNG事業」企業連合は8月30日、インドネシア西パプア州のTangguh LNGプロジェクトについて、CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)事業を含む開発計画がSKK Migas(インドネシア石油ガス上流事業監督執行機関)の承認を得たと発表した。 (実施には更に種々の認可が必要である。)
開発計画には、新規ガス田開発(Ubadariガス田)のほか、生産中のVorwataガス田におけるCCUS技術の適用によるCO2排出量の削減および天然ガスの生産効率向上・増産事業が含まれている。
天然ガスの生産に伴い排出されるCO2を累計で約2,500万トン回収し、Vorwataガス田に再圧入・貯留することで、CO2の排出削減と同時に天然ガスの生産効率向上・増産を図る。
この結果、タングーLNGプロジェクト全体のCO2排出量が約半分に削減される。
同開発計画は、関係当局の承認などを条件に、2022年半ば以降に基本設計(FEED)を開始し、2026年から天然ガスの生産とCCUS事業を開始する予定。
各鉱区の権益は次のとおり。
Berau 鉱区 | BP Berau | 48% |
MIベラウ | 22.856% | |
日石ベラウ石油開発 | 17.144% | |
KGベラウ石油開発 | 12% | |
合計 | 100% | |
Wiriagar 鉱区 | BP Wiriagar | 37.59839% |
CNOOC Wiriagar | 42.40161% | |
KG ウィリアガール石油開発 | 20% | |
合計 | 100% | |
Muturi鉱区 | BP Muturi | 1% |
CNOOC Muturi | 64.76677% | |
LNGジャパン子会社 | 34.23323% | |
合計 | 100% |
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Tangguh LNGは、インドネシアの西パプア州のBerau鉱区、Wirlagar鉱区、Muturi鉱区のガス田(3鉱区全体の確認埋蔵量は14.4兆立方フィート)から供給される天然ガスを液化するプロジェクトで、天然ガスは沖合に設置される2基の無人洋上プラットフォームで生産され、パイプラインを通じて陸上LNG液化プラントに供給される。
現在、第一期の液化設備2系列で年間760万トンを生産している。2009年7月に第一船を出荷した。
当初 | 現在 | ||
BP Berau (Operator) | 37.16% | 40.22% | |
MI Berau B.V. | 16.30% | 16.30% | 三菱商事(56%)、国際石油開発帝石(44%) |
CNOOC Muturi | 13.90% | 13.90% | 中国海洋石油総公司 |
日石ベラウ石油開発 | 12.23% | 12.23% | JX石油開発(51%)、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(49%) |
KGベラウ石油開発 | 8.56% | 8.56% | 海外石油開発(三井物産)、MIベラウジャパン(三菱商事、国際石油開発帝石)、JX石油開発、石油天然ガス・金属鉱物資源機構 |
LNG Japan | 7.35% | 7.35% | 住友商事(50%)、双日(50%) |
Talisman Wiriagar Overseas | 3.06% | ー | |
KG Wiriagar石油開発 | 1.44% | 1.44% | 海外石油開発(三井物産)、石油天然ガス・金属鉱物資源機構 |
企業連合は2016年7月1日、インドネシア西パプア州のTangguh LNG拡張プロジェクトに対する最終投資決定を行ったと発表した。(政府認可は既に得ている)
第二期のLNGの出荷先は次のとおりで、インドネシアと日本のエネルギー需要を支える。 |
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75%相当分 | インドネシア国営電力会社 PT. PLN | |
25%相当分 | 関西電力 |
2016/7/6 インドネシア タングーLNG拡張プロジェクトの最終投資決定
当初、2020年中の生産開始を目指したが、2018年の地震、津波などで工事は大幅に遅れ、現在もなお、建設中である。
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