米GE、会社3分割 航空エンジン・医療機器・電力に

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General Electricは11月9日、会社全体を航空機エンジンと医療機器、電力の3事業に分割すると発表した。

2023年に医療機器部門を分割し(tax-free spin-off)、GE本体が19.9%を保有する。

2024年初頭には火力発電と再生可能エネルギー、デジタル部門を合わせて電力事業会社として分社化(tax-free spin-off) する。

本体には航空機エンジン事業を残し、ラリー・カルプ最高経営責任者(CEO)が引き続き経営を担う。

11月初旬に子会社のGEキャピタルが手掛けていた航空機リース事業の売却を完了し、金融事業から事実上撤退した。その売却代金を使い、近い将来に借入金を大幅に減らす。

GE本体に加え、分社する2社も株式上場を計画している。


Culp CEOは当初、中核として残した航空機エンジンと医療機器、電力の各事業は相乗効果が高いと主張し、分社化に消極的だったが、新型コロナ危機に伴う旅客機の需要減で稼ぎ頭の航空機エンジン事業の収益が悪化、欧州を中心に火力発電を撤廃する動きも広がり、物言う株主など投資家から分社化を求める圧力が強まっていた。

Culp CEOは「世界はいま、航空と医療、エネルギーのそれぞれの分野で課題解決に最善を尽くすことを求めている」と分社化の理由を説明。「事業分野ごとに焦点を絞り、投資配分を決めることで企業価値を高める」と強調した。

Digital 部門:
GEは2015年10月1日付で、全社横断的に点在していたデジタル関連機能を1つに集約する変革的な取組みとして、新たにGE Digital を発足すると発表した。
GE Software Center、Global IT部門、各事業のsoftware teamと、2014年に買収したWurldtechのIndustrial Security部門を1つに統合した。

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2000年のGEの売上高は金融が50%を占めたが、2016年の売り上げ構成は産業機器がほとんどを占める。

GEは2017年11月に、電力、航空、ヘルスケアの3事業を中核と位置づけ、その他の分野で200億ドルの事業売却を進めるリストラ策を発表していた。だが、その後も過去に手掛けた金融事業で1兆円近い追加損失が発生するなど業績悪化に歯止めがかからず、戦略の抜本的な見直しを迫られた。

GEは2018年6月26日に今後の事業構造を発表した。

Transportation(機関車)、HealthCare、Baker Hughesの処分を決めた。

Healthcareについては分離するとした。(実現せず)
その代わりに、2019年2月25日にGE Healthcareのバイオ医薬事業を産業機械大手のDanaher Corporation に214億ドルで売却すると発表した。


GE Capital については、引き続き縮小し、コア事業を支える方向に進めるとした。

2018/7/2 GE、今後の事業構造を発表、GE Healthcareを分離 

Jeff Immelt 会長兼CEOは2017年12月31日に会長を退任し、引退した。
GE Healthcareの社長John Flanneryが2017年8月1日付でGEのCEOになり、2018年1月1日付で会長兼CEOになった。

しかし、John Flanneryはその後の業績悪化と株価低迷の責任を取って、就任1年2か月後の2018年10月1日に退き、後任に2000年から2014年まで米産業機器大手Danaher Corporation のCEOを務めたH. Lawrence (Larry)Culp, Jr が就任した。GEのCEOに外部の人材が就くのは初めて。

GEは2021年3月10日、GE Capital の航空機リース事業 GECAS (GE Capital Aviation Services business )をアイルランドの同業大手AerCap Holdings N.V. に売却し、金融子会社のGE Capitalを解散すると発表した。

売却額は300億ドル以上で、うち240億ドルは現金、約60億ドルはGECAS統合後のAerCapの株式で、10億ドルはAerCapの手形又は現金で支払われる。
GEは株式取得でAerCapの約46%の株主となるが、取引完了の15か月後に全体を売却する権利を持つ。

GE Capitalは住宅ローン事業など過去に手掛けた金融事業の大部分から撤退したが、主力の航空機エンジン事業との関連性が高い航空機リースは継続していた。

2018年に就任した会長兼CEOのH. Lawrence Culp, Jr. はバイオ医薬関連事業など非中核事業の売却を進めてきた。リース事業の分離により、産業部門を中核とする事業再編が完了する。

CEOは「GEは焦点を絞り、よりシンプルで、より強力な事業会社に変貌する」と述べた。

2021/3/13 GE、金融事業から撤退

11月初旬に子会社のGEキャピタルが手掛けていた航空機リース事業の売却を完了し、金融事業から事実上撤退した。売却代金を使い、近い将来に借入金を大幅に減らす。

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