Johnson & Johnsonも 会社分割 

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米日用品・製薬大手Johnson & Johnson(J&J)は11月12日、日用品や市販薬を含む「消費者向け部門」と、処方薬や医療機器などの「医療向け部門」の2事業に分割すると発表した。

現在は「消費者向け」と、処方薬やワクチンを含む「医薬品」、手術用医療器具などを扱う「医療機器・診断器具」の3部門を経営の柱としている。

消費者向け事業をスピンオフして、上場企業とし、本体は医療向け事業に注力する。スピンオフは18─24カ月での完了を目指すとしている。

同社のCEOは、「今後数十年にわたり価値を提供するため、事業を継続的に進化させる必要がある。消費者向けの分離は、患者や消費者、医療従事者へのサービス提供を加速させ、高い収益性と成長を促進する最善の方法だ」と述べた。

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「消費者向け」Consumer Health Company は、下記のような有名製品を持ち、世界で毎日、多くの消費者が使用する。

バンドエイド、リステリン、ボディケア用品(ニュートロジーナ、アビーノ)、赤ちゃんのスキンケア、使い捨てコンタクト(アキュビュー)、OTC医薬品(頭痛薬「タイレノール」、禁煙補助剤「ニコレット」、皮膚用薬、鼻炎用薬、鎮咳去痰薬、目薬など)

売上高10億ドル以上が4ブランド、150百万ドル以上が20ブランドに及ぶ。

2021年度の売上高見通しは150億ドル。

新しいJohnson & Johnsonはがん治療薬やワクチン、手術用機器などの「医療向け」専業となる。2021年度の売上高見通しは800億ドルで、消費者向けを大きく上回る。

医療用医薬品はJanssen Pharmaceutical が担当、「がん」、「免疫疾患」 、「精神・神経疾患(中枢神経・疼痛)」、「ワクチン」 、「代謝・循環器疾患」の5つの疾患領域を扱っている。

同社の新型コロナワクチンはFDAのEUA、WHOの承認を受けており、2021年5月に厚労省に申請した。1回接種で済む。

医療機器は、抗菌縫合糸等の創閉鎖・創傷管理関連製品、不整脈診断治療支援システム、整形外科用医療機器(骨接合材料)、脳血管内治療用医療機器、使い捨てコンタクトレンズ「アキュビュー®」など。

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