POSCO Chemical、GMと合弁で北米でバッテリー正極材料を生産

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韓国のPOSCO Chemicalは12月2日、米GMと共同で北米にバッテリー正極材料を生産する合弁会社を設立し、北米市場に本格的に進出すると発表した。2024年から高ニッケル正極材料(ニッケルの含有量が高い次世代正極材料)を生産する。


新工場の生産能力は年3万トンで、投資額は数千億ウォンに達する。「インフラとインセンティブの検討を経て、最終的な建設地を決定する。建設地が決定する来年初めごろに具体的な投資額を公表する」としている。

生産された正極材料はGMとLGのバッテリー合弁会社 Ultium Cells LLCに供給される。

Ultium Cells LLCはオハイオ州 Lordstown の近辺に23億ドルを投資して生産能力30GWhの次世代グローバルEVバッテリーシステムの生産工場を建設中で、2022年の稼働を目指している。

2020/1/3 GMとLG Chem、世界最大級のEV用電池工場建設計画を発表

両社は急速なEV普及に対応するために能力35GWhの第2工場を建設する。 両社は2021年4月16日、第二工場のテネシー州Spring Hillでの建設を発表した。
GMはここで20億ドルを投資し、電気自動車(Cadillac Lyriq など)工場を建設すると発表している。

バッテリー業界関係者は「GMがバッテリーの素材・技術の内製化を推進し、POSCO Chemical と手を結んだものだ」と述べた。

POSCO Chemical閔庚浚社長は「世界最高レベルの素材技術、量産能力、コスト競争力に基づき、GMと共に世界の環境配慮型モビリティー市場の成長をリードしていく」と述べた。



POSCO Chemical
韓国鉄鋼最大手POSCOの子会社で、50年以上にわたって国内トップの耐火物会社として安定した成長を遂げ、コールタールや原油などの製品の生産の基礎となる石炭化学産業にも参入した。

2010年にLS Mtronの二次電池陰極材事業部を吸収した。

現在、石灰化学セグメントで、生石灰、陽極材料、化学製品の製造と販売を、耐火物セグメントで、耐火物の製造・販売、ならびに工業炉の保守サービスの提供を行っている。

最近、バッテリー素材分野の事業拡大を急いでいる。

全羅南道光陽市に年3万トン、慶尚北道亀尾市に年1万トンの正極材料工場を持つ。それぞれ で年6万トンの設備増設も進めている。

2018年に中国の華友鈷業 (Huayou Cobalt)とのJVで、浙江省の桐郷市に正極材を生産する浙江浦華と前駆体を生産する浙江華浦を設立し、現在それぞれ年5,000トンの生産している。
2021年8月にそれぞれ年間3万トン規模の生産ラインを新たに建設し、生産能力を3万5000トンずつに拡大する計画を承認した。

2022年には欧州、米国など主要拠点別に両極材の生産工場を建てる計画 を明らかにしていた。今回のGMとの合弁はその一環。

2025年までにグローバルトップレベルの陽極材量産能力を確保するため、現在4万5千トンの能力を、韓国で16万トン、海外では11万トンとする計画である。
光陽市 3万トン→9万トン、亀尾市 1万トン→7万トン、中国 5千トン→3.5万トン、米国 新設3万トン+アルファ、欧州 ?

閔庚浚社長は「急速に成長する市場に対応し、先制的に投資速度を上げてバッテリー産業のバリューチェーンをリードしていく計画だ」と述べ ている。

これまで全量輸入に頼っていたリチウムを国産化し、国内の二次電池材料産業の競争力を引き上げる戦略を描く。同事業のため、鉱石から水酸化リチウムを抽出する生産会社Posco Lithium Solution を設立した。豪州のPilbara Mineralsが18%出資する(30%まで増やすオプション)。

Pilbara Mineralsは主原料のリチウム鉱石(ケミカルグレードのリシア輝石)を年315千トン供給する。

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