九州の元建設労働者と遺族が国と建材メーカーに損害賠償を求めたアスベスト訴訟 で12月13日、国と原告は最高裁第2小法廷で和解した。
最高裁で和解するのは初めてで、国が謝罪した上で、原告52人に総額約3億5千万円超を支払う。
ただし、賠償責任を否定しているメーカー12社に対する訴訟が今後も続く。 メーカー側は、被害者が石綿を吸い込んだ現場や建材を個々に特定するのが難しいという事情もあり、争う姿勢を崩していない。
原告らは和解成立後、最高裁前で「国が謝罪」「企業も解決を」などと書かれた紙を掲げた。
横浜、東京、京都、大阪の4つの地裁に起こされた裁判で、一連の集団訴訟では初めて、最高裁判所が判決を言い渡した。
判決後の会見で、原告の弁護団長は最高裁判決を受けて政府が示す和解案を受け入れる方針を明らかにし、被害者の救済が前進することになった。
2021/5/19 最高裁、建設アスベスト訴訟で 国と企業の責任認める
また、国家賠償請求訴訟を起こしていない被害者らを補償する「給付金制度」に関する新法が、6月9日の参院本会議で全会一致で可決、成立した。
2021/6/11 建設アスベスト給付金法が成立
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最高裁が5月に国の賠償責任を認める統一判断を示したことを受けた形で、 国は1人当たり最大1300万円の和解金を支払うことなどについて原告団らと基本合意を結び、各地で和解が進められている。全国約20件の同種訴訟でこれまでに国と和解が成立したのは約3割となっている。
訴えを起こした九州の労働者ら116人のうち第2陣の20人も11月10日に福岡地裁で国側との和解が成立してい る。国は和解金として計約9140万円を支払う。
残る90人超の原告についても一部を除き、順次和解が成立する見込み。建材メーカーに対する訴訟は継続する 。
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