資源開発大手INPEXは1月17日、島根・山口県沖合で石油及び天然ガス賦存の可能性を探るため試掘調査を実施すると発表した。
2010 年代初頭より油・ガス田の成立が期待される島根県から福岡県の沖合海域において地質物探評価作業を実施してきたが、2016 年には資源エネルギー庁より受託した基礎試錐を実施した。
それらの結果、石油・天然ガスの賦存が期待されることから、本事業を実施することとした。
資源エネルギー庁によると、このガス田は1年間で、国内の天然ガスの年間消費量の1.2%分(93万トン)を産出できる可能性があるという。
国内では、新潟県や千葉県などにある陸上のガス田や新潟県の沖合にある海洋のガス田で天然ガスの生産を行っているが、これらで年間消費量の2.2%分をまかなっている。
試掘場所: 山口県北沖合約 150 キロメートル、島根県北西沖合約 130 キロメートル、水深約 240 メートル
試掘時期: 2022年3月~7 7月(予定)
商業ベースにのるかどうかを調べる試掘は、およそ20年ぶりとなる。.
事業費は、およそ330億円と見込まれていて、JOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が半額を負担する。
JOGMECは2021年12月27日に本事業を採択した。出資見込み額は約165億円としている。
採択理由として以下を挙げている。
本事業については、(1)技術的事項、(2)経済的事項、(3)政策的事項、(4)事業実施関連事項等の観点から構成されるJOGMECの採択審査基準を満たすと判断される。
また、本事業は、一定規模の埋蔵量が期待されるオペレーター案件であることに加え、国内の事業であり、開発産業育成の観点から戦略的意義を有することから、一部の費用について75%出資対象として採択することとした。 (全体としては対象事業費の50%)
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