ジャパンディスプレイ(JDI) は1月12日、資本金を2152億円から1億円に減資すると発表した。
減資の2151億円と資本準備金の247億円、その他資本剰余金の一部で累積赤字の2882億円を一掃する。
資本金を1億円とすることで、税務上は「中小企業」(資本金1億円以下)と位置づけられ、軽減税率適用、年800万円以下の交際費枠等々、いろいろのメリットを得る。
資本勘定の異動は次の通り(百万円)。
処分前 | 処分 | 処分後 | |
資本金 | 215,223 | -215,123 | 100 |
資本準備金 | 24,660 | -24,660 | 0 |
利益剰余金 | -288,193 | 288,193 | 0 |
その他資本剰余金 | 73,310 | -48,410 | 24,900 |
合計 | 25,000 | 0 | 25,000 |
JDIは2015年3月期から連続で最終赤字に陥っている。2019年4-6月期の決算で連結純損益は833億円の赤字となり、債務超過となった。
経営再建中の同社は2020年1月31日、独立系投資顧問のいちごアセットマネジメントから最大1008億円の出資を受け入れる方向で最終契約を結んだと発表した。
JDIは2020年3月13日、いちごアセットマネジメントとの間で100億円の追加の資金調達で基本合意したと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で事業環境が悪化しており、追加的な運転資金を確保する。
最大 1108億円となる。
2020/2/3 JDI、いちごアセットマネジメントと最終契約
JDIは2020年8月28日、白山工場の土地、建物及び付帯設備等をシャープへ譲渡する最終契約を締結した。同社は3月31日に、生産装置の一部の売却について同社顧客(Apple)と最終契約を締結したと発表したが、追加の生産装置の譲渡の最終契約を締結した。
2020/9/1 JDI、白山工場の土地・建物等をシャープに売却
経営再建に取り組んでいるが、2022年3月期も最終損益は184億円の赤字と見ている。営業損益ベースでも赤字である。
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