韓国で、半導体に続き「第2の産業のコメ」と呼ばれるバッテリー産業で、技術流出を巡る懸念が高まっている。
GMは1月25日、EVの生産能力の強化に向けて、米国で3つ目となる新たな電池工場の建設を発表した。
LG Energy Solution との50/50 JVのUltium Cells LLCが26億ドルを投じ、ミシガン州 Lansing に第3工場を建設する。
2022/1/28 GM、米国で3つ目の電池工場を建設、電気自動車生産投資も
これに関し、LG Energy Solutionは年明けに、GMから困難な要求を受けた。バッテリーの安全性確認を理由に、バッテリーの実験結果など、敏感な技術情報を要求されたという。
Ford Motorは2021年9月27日、114億ドルを投資し、米国に電動ピックアップトラック F-150 Lightning Electric Truck の組立工場と、3つの電池工場を新設すると発表した。
3つの電池工場については設立を交渉中のFord とSK InnovationのJVのBlueOvalSKが建設、運営する。今後詳細を詰め、所定の手続きを経て設立する。
バッテリー工場に両社がそれぞれ44億5000万ドルずつを投資し、組立工場にはFord単独で25億ドルを投資する。
FordもSK側にバッテリー内部の充填材の密度に関する技術情報の共有を要求した。Ford側が韓国政府に対し、該当技術が流出禁止となっている国の中核技術に当たるかどうかを確認する過程で明らかになった。
米国の新興電気自動車(EV)メーカーのRivian Automotive, Incは2021年12月16日、50億ドルを投資してジョージア州East Atlanta Megasite にEV工場を建設すると発表した。
同社は2009年設立の新興EVメーカーで、2021年9月に全米で初となるEVピックアップトラック「R1T」を出荷するなど、Teslaに次ぐ米国発のEVメーカーとして注目されている。
三星SDIは、Rivian Automotiveとバッテリー協力について議論していたところ、技術共有を無理に要求してきたため、議論が決裂したという。
米国の自動車メーカーが今後、「バッテリー内在化」を推進する過程で、こうした技術流出を巡るトラブルが続くものとみられ、韓国の業界の関係者は、「技術流出を巡る懸念はもとより、自動車メーカーのバッテリー内在化の時間を短縮させることで韓国のバッテリー競争力を弱める可能性がある」とし、「流出を予防する法制度の補完が必要だ」としている。
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