東芝、綱川社長が退任

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東芝は3月1日、同日付での代表執行役の異動を発表した。

2人しかいない社内取締役が社長、副社長を退任し、新たに社内から3人の代表執行役(いずれも取締役ではない)を選任した。

但し、3人の選任は暫定とされており、本年6月開催予定の定時株主総会に付議する取締役候補者の選任案については追って決定するとしている。

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2021年4月14日付で当時の車谷社長兼CEOがで辞任し、前任社長の綱川智会長が社長に復帰した。

2021年6月25日の定時株主総会で、下記の取締役が選任された。

 智 取締役会議長、代表執行役社長 CEO
Paul J. Brought 社外取締役 元 KPMG
Ayako Weissman 社外取締役 元 投資会社
Jerry Black 社外取締役 イオン顧問
George Zage Ⅲ 社外取締役 元 投資銀行
畑澤 守 代表執行役副社長
綿引 万里子 社外取締役 元 裁判官
橋本 勝則 社外取締役 元 デュポン


2021/6/26 東芝、株主総会 

その後、社長は企業価値向上を求める「物言う株主」との対話を重視するとともに、後任社長の選定を進めていた。

しかし、「物言う株主」との交渉に基づき、企業価値を高めようと打ち出した「会社を3つに分割する」という方針は反対が強く、本年2月に半導体などのデバイス事業だけを分離して2分割とすると発表したが、これについても反対が多い。

今後、再編策をさらに見直す可能性もある。

今回の異動は次の通り。

従来 2022/3/1付
 智 取締役会議長、代表執行役社長 CEO 取締役会議長(暫定)及び取締役
畑澤 守 代表執行役副社長 取締役
島田太郎 執行役上席常務 (暫定)代表執行役社長 CEO
柳瀬悟郎 東芝エレベータ社長 (暫定)代表執行役副社長 COO
佐藤 裕之 デバイス&ストレージ所管 (暫定)代表執行役 専務


3人は代表権を持つが、取締役ではない。

島田新社長は、会社全体を2つに分割する改革案について「予定通り進捗する」としつつ、「全てのステークホルダーの意見を受け止め、全てのオプションを検討したい」と述べた。

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