厚労省、ノババックス製ワクチン承認へ 

| コメント(0)
厚生労働省の専門部会は4月18日、米 Novavax, Inc. の新型コロナウイルス感染症ワクチン候補であるTAK-019(販売名は「ヌバキソビッド筋注」)の製造販売を承認ことを了承した。厚労省は近く承認する。国内で4種類目の新型コロナワクチンとなる。


付記 厚労省は4月19日、これを正式に承認した。


ウイルス由来のたんぱく質の一部を培養技術で増やし投与する「組み換えたんぱくワクチン」と呼ばれるタイプで、ワクチン未接種者は18歳以上を対象に、3~4週間間隔で2回、筋肉内に注射する。3回目の追加接種で使う場合は、2回目から一定の間隔をあける。1、2回目で別のワクチンの接種を受けた人に3回目でノババックス製を打つ交互接種も認める。

2~8度での冷蔵保存が可能で、輸送・管理がしやすいのが特徴。

米国などで約2万5000人を対象に行われた最終段階の治験では、発症予防効果は90.4%で、安全性の懸念は認められなかったとする。
武田は国内でも約200人を対象に実施し、海外同様良好な結果が得られたとしている。

ーーー

Novavax, Inc. から技術提供を受けた武田薬品工業が2021年12月16日、厚生労働省へ製造販売承認を申請した。特例対象となる米国、英国、カナダ、ドイツ、フランスのいずれでも未承認なので、通常承認の申請をおこなった。
日本での申請
直後の12月20日にEUの欧州委員会が承認している。 (これは特例対象にはならない)
米国では食品医薬品局(FDA)での審査が続いている。

提携概要:

- Novavaxが新型コロナウイルス感染症ワクチンの製造技術を提供し、武田薬品が日本国内向けにワクチンを製造・流通
- NovavaxがアジュバントMatrix-Mを供給
- 日本政府は本ワクチンの製造技術移転、生産設備の整備、スケールアップに対し助成

武田薬品は Novavaxからのワクチン製造技術の移転、生産設備の整備、およびスケールアップの資金として、厚生労働省から助成金を受領する。
光工場の新型インフルエンザ製造設備を転用、年間2億5千万回分以上のワクチンの生産能力を整備し、ワクチン原液から充填・包装まで製造する。

2021/9/9 武田薬品、Novavaxのワクチンを日本政府に供給 


ノババックスのワクチンの特長(2022/3/24 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料)



コメントする

月別 アーカイブ