中国ラオス鉄道の国際貨物輸送列車と中国各都市から欧州や「一帯一路」沿線国を結ぶ貨物列車便「中欧班列」が試験的に開通した。
2022年5月18日、20feet換算50個のコンテナを積み込んだ国際定期貨物列車「中欧班列」が、貴州省貴陽市の国際陸上海上連携物流港を出発し、ハンガリーのブダペストに向かった。
貨物の一部はベトナムから中国ラオス鉄道を経由して貴陽に輸出され、それから「中欧班列」に積まれて欧州に直接輸出されている。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、東南アジアの航空路線は便数が減り、海上輸送費は変動が大きく、貨物を積み込むスペースが不足している。
このため、「中欧班列」の南方路線が東南アジア各国からの海上輸送の穴を効果的に埋めることになった。
2016年6月以降は中国各都市から欧州や「一帯一路」沿線国を結ぶ貨物列車便を「中欧班列」という統一ブランドで総称し、中国各都市と欧州23カ国180都市を結んでいる。
中国ラオス鉄道の開通式典が2021年12月3日、ラオスのビエンチャン駅と中国の雲南省昆明駅で同時に開催された。
ビエンチャン~昆明間1,035キロ10時間で結ぶ。これまで両区間はトラックの貨物輸送で48時間を要していた。
式典の後、貨物列車がラオス中部の鉱山で採掘されたカリウム塩、天然ゴムなどを積載し、ラオスから中国に向けて初運行を行った。昆明駅からも、飼料用添加物などを載せた貨物列車がラオスに向けて出発した。
旅客列車については、運行時に乗務員の交代は不要となり、越境後もそのまま相手国内の運行が可能となる。貨物列車については越境後に機関車と乗務員を相手国側と交代する。
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