ユーロシステムによる債券・国債の購入プログラム(APP:asset purchase programme)を、7月1日に終了する。
APPの下で購入し保有する債券・国債の再投資については、主要政策金利の引き上げ開始以降も必要な限り続ける方針をあらためて示した。
欧州中央銀行(ECB)は2021年12月16日の理事会で、コロナ危機で導入した緊急買い取り制度(PEPP:Pandemic Emergency Purchase Programme)による新規資産購入を2022年3月末で打ち切ると決めた。
2021/12/20 欧州中央銀行、2022年3月に緊急買い取り制度を終了
これを通じて購入し保有する債券・国債の償還後の再投資期間については、少なくとも2024年末までとする方針。
現在の政策金利は、主要リファイナンス・オペ金利が 0.00%、限界貸付ファシリティー金利(オーバーナイト貸し出し、翌日返済)が0.25%、中銀預入金利がマイナス0.50%である。
中銀預入金利は金融機関が余剰資金をECBに預ける際に適用する金利。
これについて、7月21日に開催予定の次回理事会で11年ぶりに金利をそれぞれ0.25ポイント引き上げる。さらに、9月の理事会で発表されるユーロ圏に関するマクロ経済予測に基づき、さらなる引き上げを決定する。「中期的インフレ見通しが変わらないか悪化すれば、9月理事会でより大幅な引き上げが適切になる」としており、9月以降も、徐々に持続的なさらなる引き上げが適切だと予想している。
付記 実際には7月21日に倍の0.5ポイント引き上げた。
更に9月4日の会合で、9月14日からの0.75ポイント引き上げを発表した。政策金利(主要リファイナンス・オペ金利)は0.50%から1.25%、限界貸付ファシリティー金利(オーバーナイト貸し出し、翌日返済)は0.75%から1.50%、預金ファシリティー金利は0.00%から0.75%となる。
当初案 9月14日から → 2022/9/9 EU、大幅利上げ継続
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英国のイングランド銀行(中央銀行)は2021年12月16日、政策金利を0.15ポイント引き上げ、年0.25%とすると発表した。
新型コロナウイルス感染拡大以降、利上げによる金融政策の正常化に踏み切ったのは、日米欧の主要中銀では初めてとなる。
米国FRBは2022年5月3~4日に開いた会合で、22年ぶりとなる0.5%の大幅利上げと「量的引き締め」に乗り出すことを決めた。記録的なインフレの抑え込みを急ぐ。
政策金利をこれまでの「0.25~0.50%」から通常の2倍にあたる0.5%引き上げ、「0.75~1.00%」にする。0.5%の大幅な利上げは2000年5月以来22年ぶり。
2022/5/6 米FRB、大幅利上げ決定
日本だけが取り残される形となる。
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