BHP、発電用石炭の売却を中止 

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BHPグループは6月16日、オーストラリア東部に保有する発電用石炭(一般炭)のMt Arthur炭鉱を運営するNew South Wales Energy Coal の売却を中止すると発表した。

脱炭素の機運を背景に、発電時にCO2を多く排出する一般炭からの撤退に向けて売却交渉を進めてきたが「利益の出る提案が無かった」ため、操業継続を決めた。

操業認可は2026年までだが、当局と交渉し2030年までの延長を目指す。


BHPグループは2021年8月17日、石油・ガス事業から撤退、事業を豪 Woodside Petroleumに売却すると発表した。
世界的な「脱炭素化」の流れをにらみ、本業である鉱業に経営資源を集中させる。 化石燃料から脱却し、「未来に目を向けた」商品へのシフトを目指す。

2021/8/19 BHPが石油・ガス事業から脱却

石炭については、2020年8月に低グレードの冶金・発電用石炭からの撤退方針を決め、2022年1月には Cerrejónを、5月にはBHP Mitsui Coal 持分の売却を行った。

BHPは世界最大の露天掘り炭鉱のCerrejón$US294 millionに売却する。

同時にAnglo Americanも33.3%の持分をGlencoreに売却、GlencoreはCerrejón炭鉱の100%株主となる。

売却は2022年1月11日に完了した。


BHPは2021年11月、
三井物産との原料炭JVのBMC(BHP Billiton Mitsui Coal)の権益80%を 豪Stanmore Resourcesに12億ドル (今後の石炭価格動向により最大1.5億ドルの追加の可能性)で売却することで合意した。Stanmore ResourcesはシンガポールのGolden Energy and Resources が過半数権益を保有する。2022年5月に売却が完了した。

BMCはクイーンズランド州に操業中の2鉱山(Poitrel and South Walker Creek)を所有し、年間約1000万トンの石炭を生産している。主力炭鉱の1つであるPoitrel 炭鉱では、石炭処理・鉄道施設に関して豪の石炭生産企業 Peabody Pacificと提携している。

三井物産はBMCの20%の権益を維持する。

2011/11/10 BHP、豪州の石炭プロジェクトの一つを売却


BHPは三菱商事との50/50JVのBMA(
BHP Billiton Mitsubishi Alliance) を持つが、世界の鉄鋼メーカーが求め高品位炭のため今後も保有する。

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