米連邦準備理事会(FRB)は6月14-15日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント引き上げ、1.50~1.75%とした。
今回の決定は10対1で、一人が50bpの利上げを主張した。
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今回の利上げは5月の50bpの利上げに続くもので、一度に75bpの大幅利上げを決定するのは1994年以来27年ぶり。
FRBは「インフレ率はパンデミックに関連する需給の不均衡、エネルギー価格の上昇、より広範な価格圧力を反映し、引き続き高止まりしている」と指摘し、ロシアによるウクライナ侵攻や、新型コロナウイルスの封じ込め策として中国が講じているロックダウンの影響に言及した上で、「インフレのリスクを非常に注視している」とした。
今後の見通しとして、2022年末には3.4%まで上昇すると見込んでいる。
6月の米国のCPIは8.6%、コアCPIは6.0%で、PPIは10.8%と、依然高水準にある。
パウエル議長は、次回7月のFOMCでも75bpもしくは50bpの利上げが決定される公算が大きいとの見方を示した。ただ、75bpが「一般的な」利上げ幅になるとは予想していないと述べた。
FRBは大幅利上げに踏み切りながらも、景気見通しを下方修正し、今年の経済成長率は1.7%に減速するとしたほか、失業率は年末までに3.7%に、2024年にかけて4.1%%に上昇すると予想を示した。
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