INEOS、LNG事業に進出

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英国の石油化学大手 INEOSは6月22日、米国でCameron LNG とPort Arthur LNGを運営するSempra Infrastructureとの間で向こう20年にわたり年間140万トンのLNGの供給を受ける契約を締結した。

INEOSはこれにより、初めて国際LNG市場に進出する。INEOS Energy Trading が国際市場で販売するか、欧州でのグループの需要に当てる。

LNGはCameron LNG Phase 2 project か、Port Arthur LNG Phase 1 project から供給を受ける。

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Cameron LNG :

株主構成 Sempra Energy 50.2%、Japan LNG Investment (三菱商事/日本郵船=70:30)16.6%、三井物産 16.6%、
     TotalEnergies 16.6%
所在地  ルイジアナ州
能力   年間400万トン x 3 (Japan LNG Investmen、三井物産、TotalEnergiesが各400万トン)


Sempra Infrastructureは2022年4月、株主3社とheads of agreementを結んだ。

既存の3系列(各400万トン)のデボトルネッキングによる能力増に加え、第4系列
Cameron LNG Phase 2 (675万トン)を建設する。

第4系列の製品の50.2%と、既存系列のデボトルネッキングによる増産分の25%をSempraに割り当てる。増加分の残りは既存3社が配分する。

INEOSには第4系列のSempra枠から供給する。

2022/5/26 三菱商事と三井物産等、米国キャメロンLNGプラント近接地でCCS事業化検討、LNG増設も 

Port Arthur LNG:

Sempra LNG はテキサス州Jefferson CountyでPort Arthur LNG export project の開発中である。第1期、第2期とも年間1350万トン。(下記発表時点では1100万トンであった。)

Saudi Aramco とSempra Energyは2020年1月6日、Aramco Services Company が Sempra LNG のPort Arthur LNG export projectに参加する Interim Project Participation Agreement に調印したと発表した。

AramcoがPort Arthur LNG の第1期分のうち500万トンのLNGを20年間引き取るとともに、第1期計画に25%出資する。今後、最終確定し、正式契約を結ぶ。

2020/1/14 Saudi Aramco、米国でPort Arthur LNG計画に参加

現在のところ、Cameron LNGの第4系列と、Port Arthur LNGは計画段階であり、今回の契約も非拘束のものである。

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