韓国企業、日本政府にコロナ診断キット供給

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韓国の体外診断用製品メーカーのSD Biosensor Inc.は8月18日、日本政府に1483億ウォン(約150億円)規模の新型コロナウイルス診断キットを供給する契約を結んだと発表した。


供給する製品は、新型コロナとインフルエンザを一度に診断する同時診断キットと、新型コロナの自己検査キット で、年内に納品が完了する。

同社は、日本政府が新型コロナとインフルエンザを同じレベルで管理することを検討しているため、同時診断キットの需要が増加したと説明し ている。

日本政府の発表はないが、これはスイスのRoche による製造販売承認に基づくものと思われる。

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Rocheの日本法人ロシュ・ダイアグノスティックスは2020年10月に新型コロナウイルスの簡易型迅速抗原検査キットについて、体外診断用医薬品の製造販売承認を厚生労働省に申請した。

SARS-CoV-2 抗原を、鼻咽頭ぬぐい液を用いて迅速に検出する検査薬で、専用の装置は必要なく、約 15 分で陽性/陰性の検出結果を判定する。

本検査キットは、Rocheがグローバルで販売代理店契約を締結している SD Biosensor Inc.との提携により販売するとしていた。

詳細は不明だが、韓国のSD Biosensor Inc に製造委託をしているものとみられ、それを前提とした製造販売承認申請とみられる。

ロシュ・ダイアグノスティックスは「SARS-CoV-2 ラピッド抗原テスト」の製造販売承認を2021年2月9日に取得した。

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Rocheは2020年9月4日、検体から新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスA型・B型を検出する検査薬「cobas SARS-CoV-2 & Influenza A/B」が、米食品医薬品局(FDA)より緊急使用許可(EUA)を取得したと発表した。

同検査薬は、EUでもCEマークを取得したため、EU加盟国でも使用可能となる。

同検査薬は、最短時間での新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスA型・B型の判別が可能。インフルエンザC型の判別はできない。

新型コロナウイルス感染症とインフルエンザは症状が似ているケースがあり、一度の検査で双方の可能性を調べることができるようになる。


ロシュ・ダイアグノスティックスは、一つの検体から新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、A型インフルエンザウイルスおよびB型インフルエンザウイルスを検出する体外診断用医薬品「コバス® SARS-CoV-2 & Flu A/B」の製造販売承認を2020年11月13日に取得し、同日付けで保険適用されたと発表した。

今回、日本政府はロシュが製造販売承認を取得したこれらの製品を、Rocheの製造委託先の韓国のSD Biosensor Inc.から買い上げたものとみられる。

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