ガスプロム、欧州向けパイプラインを停止を継続

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ロシアの国営天然ガス会社Gazpromは8月19日、8月31日から9月2日までの3日間、欧州向けガスパイプライン Nordstreamでの供給を一時停止すると発表した。

Gazpromは6月14日、カナダで修理中だったNordstreamの独シーメンス製タービン1台の返却が対ロシア制裁で遅れていることを理由に、日量最大1億6700万立方メートルの供給量を40%減らすと発表、翌15日、さらに33%削減し最大6700万立方メートルにすると発表した。(合計60%カット)

7月27日からは供給量を日量3300万立方メートルに落とした。従来の供給量の2割程度である。

今回の一時停止について、Gazpromは「唯一稼働している送ガス設備(タービン)の技術サービスと計画的な保守作業を実施するためだ」と説明、作業終了後には、供給量が現在の水準である日量3300万立方メートルに戻るとした。

英BBCは8月26日、ロシアがフィンランドとの国境近くにあるGazprom のPortovaya LNGプラントで、大量の天然ガスを焼却処分していると報じた。

2022/8/30 ロシア、余剰天然ガスを焼却か

供給再開直前の9月2日、GazpromはNordstreamの稼働停止を延長すると発表した。ガスタービンにかかわる圧縮ユニットの保守点検中、回線接続部にオイル漏れなどの損傷を発見したとしている。

シーメンスによると、油漏れは通常、タービンの運転に影響せず現場で直せるという。

ウクライナへの軍事侵攻を巡り対立する欧州への揺さぶりを強める構えで、下記のG7の決定への反発と見られる。欧州でガスの供給不安が一段と広がりそうだ。

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G7の財務相は9月2日開催したオンライン会合で、ロシア産石油および石油製品の価格に上限を設定する措置を導入する方針で合意した。
原油価格の高騰を回避しつつ、ウクライナ侵攻を続けるロシアの戦費調達を阻むもの。

「ロシア産原油および石油製品の海上輸送を可能にするサービスの包括的な禁止を決定し、実施するという共同の政治的意図を確認する」と表明した。価格上限を超えるロシア産石油や石油製品の海上輸送への保険・金融サービスなどの提供は禁止される。 石油海上輸送保険の約90%が英国やEUによるもの。

上限価格は追って詰めるが、原油については特定のドルの価格上限を設け、石油製品については別の2種類の上限を設ける見通し。価格は必要に応じて見直すという。

石油の上限価格設定は12月5日から、ガソリンなど石油製品については来年2月5日から実施する。

議長国ドイツのリントナー財務相は会見で、ロシアの石油価格に上限を設けることでロシアの歳入が減少するとともに、インフレが抑制されるとし、「われわれはロシアの収入を制限したい。それと同時にわれわれの経済への打撃を軽減したい」と語った。

G7は上限設定でコンセンサス形成を目指しており、EUの全加盟国が参加することを望んでいるとしている。

EUは5月30日夜、ロシア産石油のEUへの輸入を禁止することを柱とする追加制裁で合意した。発動後ただちに3分の2の輸入が止まり、年内に90%以上になるという。


ロシア大統領府の報道官はG7の声明を受け、世界の石油市場を不安定化させる措置という見方を示し、上限価格を設定する国国への石油販売を停止すると述べた。

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