上海協力機構(Shanghai Cooperation Organization)は9月15~16日、ウズベキスタンのサマルカンドで首脳会議を開いた。
今回の首脳会議には、中国の習近平国家主席やロシアのプーチン大統領、インドのモディ首相など、加盟国とオブザーバー国、対話パートナー国の一部など計14人の首脳が出席した。
イランが正式に加盟し、10カ国体制に広がることが固まった。(ベラルーシが加盟の手続きを行っている。)
注 イランは加盟に関する覚書に署名した。同外相は署名後、加盟手続きに関連する全ての文書はイランの閣僚によって既に承認されており、法的手続きのために議会に送られていると述べた。
「上海協力機構」の首脳会議が2023年6月4日、オンライン形式で開かれ、イランが正式な加盟国として承認された。
9月16日には複数の大国や地域統合による「多極的世界秩序」の強化を盛り込んだ共同宣言を採択した。テロ対策や経済協力などを強化していくとしている。
首脳会議の全体会合で、中国の習近平国家主席は「上海協力機構の発展を推進し、アジアとヨーロッパ大陸、それに世界を守り、平和と繁栄を続けるため、前向きなエネルギーを注入する」と述べた。また、台湾問題などを念頭に「内政干渉にはともに対抗しなければならない」と呼びかけた。
プーチン大統領は、「上海協力機構は世界最大の地域の枠組みであり、国際的な問題解決への役割が大きくなっている」と述べ、欧米への対抗軸としてこの枠組みを一層拡大する必要性を強調した。
ロシアや中国などは、上海協力機構は参加国全体で世界の人口の半分近くに当たる30億を超える欧米とは異なる独自の枠組みだとして、その存在感を高めようとしている。
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上海協力機構は1996年4月に初めて集った上海ファイブを前身とする協力機構で、加盟国が抱える国際テロや民族分離運動、宗教過激主義問題への共同対処の外、経済や文化等幅広い分野での協力強化を図る。
2000年の会議にウズベキスタンがオブザーバーとして参加し、翌年に6カ国によって発展発足した。
2017/6/14 上海協力機構にインドとパキスタンが加盟
その後、参加を希望する国が続出している。
正規加盟国 中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン(以上 上海ファイブ)
ウズベキスタン(2001年) 正式発足
インド、パキスタン(2017年)
イラン(2023年加盟)→合計9カ国
ベラルーシが加盟手続き中オブザーバー モンゴル
アフガニスタン
ベラルーシ(正式加盟手続き中)対話パートナー スリランカ
トルコ
アルメニア、アゼルバイジャン、カンボジャ、ネパール同参加予定 エジプト、カタール、サウジアラビア 同参加申請 バングラデシュ、モルディブ、イスラエル、シリア、イラク、バーレーン 客員 トルクメニスタン、独立国家共同体(CIS)、東南アジア諸国連合(ASEAN)
参考 他の組織との参加国対比 除く 欧州、米大陸ほか
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