Rio Tintoと宝武鋼鉄、豪の鉄鉱山開発で合意

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英資源大手のRio Tintoは9月14日、中国の宝武鋼鉄集団(China Baowu Steel Group )と合弁で20億ドルを投じて西豪州Pilbara地区のWestern Range鉄鉱山を開発することで合意したと発表した。

出資比率はRio Tintoが54%、宝武が46%で、来年初に建設に着手し、2025年に年産2500万トンの生産を開始する。

2016年12月に宝鋼集団(Baosteel)が武漢鋼鉄集団(WISCO)と合併し、宝武鋼鉄集団となった。粗鋼生産量において現在世界第1位。

Western Range鉄鉱山に隣接して、既存のParaburdoo hub(Paraburdoo鉱山、Eastern Range鉱山、Channar鉱山)がある。

Western Range開発には、primary crusher の建設と、既存のParaburdoo 処理工場と繋ぐ18kmのコンベヤーシステム建設を含む。Paraburdooの既存処理工場を活用することで Pilbara Blend 鉄鉱石の生産量を維持する。

なお、2018年にKoodaideri(グダイダリ)鉄鉱石プロジェクトへの26億ドルの投資が承認され、最も先進的な鉱山が実現する。第1段階では年間4,300万トンの生産が実現する。

JVを通じたWestern Rangeでの鉄鉱石総生産量は2億7500万トンになる見通しで、両社は、宝武 鋼鉄が13年間で最大1億2650万トン(275百万トン x 持分46%)の鉄鉱石を購入する契約も結んだ。

Rioの鉄鉱石事業の責任者は、宝武鋼鉄との関係は40年以上にわたると説明した。Rioは2019年に宝武などと鉄鋼業界の二酸化炭素(CO2)排出を減らす技術開発で協力することで合意しており、 両社は「低炭素の製鉄技術の研究でも協力を続けていく」としている。

両社はこのプロジェクトにおいて、低炭素排出の製鉄技術開発に焦点を当てた研究開発所「Low Carbon Raw Materials Preparation R&D Centre」を設立し、バイオマス技術やマイクロ波技術を利用した製鉄パイロット工場の操業を行うほか、宝武 鋼鉄の低炭素排出製鉄技術に関する研究開発所「China Baowu Low Carbon Metallurgical Innovation Centre」において、二酸化炭素の利用と転換に関する研究を行うとされている。




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