米国、半導体の対中輸出制限を拡大

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バイデン米政権は10月7日、中国への半導体先端技術の新しい輸出規制を実施すると発表した。

付記 米、日本など同盟国に対中規制に追随要求 

商務省の産業安全保障局 (BIS) は、新しい輸出規制を発表、米国の国家安全保障と外交政策上の利益を保護するための継続的な取り組みの一環として、輸出規制に対象を絞った一連の更新を実施すると述べた。

今回の輸出規制は、中国が高度なコンピューティング チップを取得し、スーパーコンピューターを開発および維持し、高度な半導体を製造する能力を制限する。

「中国はスーパーコンピューティング能力の開発にリソースを注ぎ込み、2030年までに人工知能の世界的リーダーになることを目指している。これらの能力を利用して自国民を監視、追跡、監視し、軍事近代化を促進している」とし、 「我々の行動は、米国の国家安全保障と外交政策の利益を保護すると同時に、米国の技術的リーダーシップは価値と革新に関するものであるという明確なメッセージを送信する」としている。

軍事開発に欠かせないAIやスーパーコンピューターに使われる先端半導体の輸出を制限、さらに特定の先端半導体を扱う中国企業の工場に対し、米国製の製造装置を販売することも原則禁止する。中国 への輸出は商務省の許可を必要とするようにするが、安全保障上の懸念があれば認めない。

18nm以下のDRAM、128層以上のNAND、FinFET技術などを使用した14nm以下の非メモリー半導体を生産できる装備・技術を米国企業が中国に販売する場合、許可を受ける必要がある。

米国企業の半導体や米国で製造した半導体に加え、外国でつくった製品でも米国の製造技術を使っておれば輸出を原則認めない。

報道では、商務省はこれまでに半導体製造装置メーカーである KLA Corporation、Lam Research、Applied Materialsに文書で輸出制限を通知している。

今回の一連の措置が適用されると、米国の技術を利用する米国内外の企業による中国の主要工場および半導体設計業者への支援が強制的に打ち切りとなり、中国の半導体製造業が立ち行かなくなる可能性がある。

別途、米政権は10月7日、中国半導体製造大手、長江メモリー・テクノロジーズなど中国の31企業・団体を安全保障上の輸出規制リストに追加したと発表した。中国が米国の半導体技術を軍事転用する動きを阻む狙いがある。リストに掲載されると、米商務省の許可なく米国からの技術や部品を対象企業などに輸出することが制限される。

中国外務省の副報道局長は記者会見で「輸出管理措置を悪用し、中国企業に対して悪意ある弾圧を行っている」と強く反発した。

中国企業に輸出するライセンス付与は厳格に抑制される一方、中国で半導体を生産する韓国などの外国企業への輸出の場合は、「ケースバイケース」でライセンスが審査されることになる。韓国の半導体メモリー生産大手SKハイニックスは中国工場の操業継続に向けてライセンスを申請した。

韓国産業通商資源省は、米の規制措置がサムスン電子やSKハイニックスの中国での半導体製造向けの設備供給に大きな混乱をもたらすことはないとの見解を示したが、米輸出管理当局との協議を通じて不確実性を最小限にする必要があると述べた。

台湾経済部は、「台湾の半導体産業は長年にわたり世界の顧客にサービスを提供しており、法律の遵守を非常に重視している。台湾の法令遵守のみならず、海外顧客のニーズや規範にも協力する」とする声明を発表。引き続きメーカーと緊密に連絡を取り合い、各社が工場拡張のために投資したり技術発展に向け世界に製品を供給するのを支援していくと述べた。

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